私の中のもう一人の小さなわたしは、
俯いて体操座りしていた。
・
この小さな私に会うのは初めてじゃない。
実はよく会う。
真っ暗な中でスポットライトが彼女を照らす。
・
小さなわたしは体操座りをして
前を見ているんじゃない。
顔を見たいと思ったりもするが見せてくれない。
膝を抱えたまま頭をぺこんと垂れて
自分の腕に埋めている。
・
私はただ横に同じ格好をして座る。
話しかけない…。
ただ横に大きな私が座る。
大きな私は正面を見ている。
・
暫くすると…
小さな私が俯いたまま
顔を腕に伏せたまま
少しだけ右側に頭をずらして
右手をちょこっと出して来た。
愛想のないとても小さな右手だが、
精一杯の右手だ。
私の右手は彼女の小さな
手をそっと取ってちょうど良い加減で握った。
優しい強さ。
・
小さなわたしはまだ、
自分の腕の中に顔を埋めているけれど、
何かが溶けてきて腕に流れる。
脈と脈が繋がった。
私とわたしが繋がった。
・
彼女から色々なものが流れてきた。
川の欠壊。
・
・
・
泣いた。
