引原川アッパーセクション 2021.06.19 | TM's リバーカヤック・SUP ログ

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川のカヤック、SUPの記録
【免責事項】川でのパドリングは、自然・人工の危険があり、命に関わる可能性があります。内容は経験と技術により実現されるもので、これを参考にするのは適切ではありません。内容は個人的なもので、勤務先や所属団体に関わりありません。

高低差は伊達でなく、深く穿たれたゴルジュ帯に隠されたドロップが延々続く。3メートルクラスの滝もいくつかある厳しいクリーク。 引原ダム流入13.5-12.6t, 石亀0.61-0.59m


引原ダムバックウォーターのせせらぎ公園をテイクアウトにした未漕のアッパーコース。プットインは新戸倉トンネル下流の滝流しそうめんのすぐ上流の林道入口から。



プットインしてしばらくはザラ瀬。

 


国道の橋を過ぎてから、いい感じにドロップが始まったと喜んでいたら、見通しのきかない瀬の先にスカウティングする余地なくいきなり垂直に落ちる3mの滝。逃げ場は無いが幸い滝壺のバックウォッシュはキツくなくクリア。

 

 


再びザラ瀬となり戸倉スキー場を通過。

 

 


もう一つのプットイン候補だった48号大屋波賀線の出合橋を過ぎると、岩盤系の真っ直ぐの流れに強い勾配。その途中に傾斜の緩く左右非対称なコンクリートの堰がふたつ、自然のドロップと合わさって瀬となっている。バックウォッシュ強い堰の部分ではなく、弱い堤を通過。

 

 


それを過ぎて一息つくと、次は前半最大の大きな2段ドロップの瀬。右岸からスカウティング。

 



1段目は切り立った3mクラスの滝。ど真ん中のヒーロールートはちょっと滝壺の巻きが強かったので、警戒して浅い左ベタを降りた。


2段目は大岩で左右に分かれており、岩を回り込んで左ルートを選んだが、切り立った右側も滝壺の巻きは強くなく問題ない。

 


その先から、深いゴルジュ帯に突入。兵坂トンネルのところで流れは道路から離れ、大きく「ひ」の字に蛇行する。衛星写真では完全に森の中で様子が確認できない区間。これがこのコースの核心部だ。見通しの効かないドロップがいくつも現れ、都度スカウティングして消化していく。普段は流量が少ないが、増えた時には強烈な流れとなることを伺わせる、岩壁を穿たれた狭く深いゴルジュ。


川幅一杯の切り立った滝がまた現れたと思いきや堰堤。真ん中が2-3m空いておりそこを通過、問題はその直下のシュート。こちらや人工に見えて天然。真ん中の狭いドロップを降りると、流れで左岸に押し付けられるので、それを織り込んで漕ぎ抜ける。

 

 


次は瀬の最後に、左右どちらに行くか悩むドロップ。これは右に行くと2m超という高さの滝で、滝壺はさほど巻いておらず流れの太い右寄りを突破。

 


その次の瀬の半ばに、またまた堰堤状の切り立った3mクラスの滝。滝壺の巻きは強く、真ん中を避けようとすると右は岩のピローが強く難しそう。行けたとしても滝壺の先の隠れ岩がある。左側は下のエディが強く巻いて滝壺に戻っている。ここを中央突破するほどの気概はなく、逃げ場を探るも今度ばかりはそれも無いのでポーテージ。

 

 


厳しいドロップがなおも続く。ルートを間違えるとログ絡みになっている瀬もあり、しんどくても面倒がらずにスカウティングして確実に回避していった。

 

 

 

 

 


再び国道沿いになると、一旦、瀬が緩くなる。

 

 

 

石亀の水位計のところに地図に無い堰堤がある。前半にあった傾斜の緩い左右非対称のもの。


まだまだ終わらない絶望か、悦びか、わからないまま再びゴルジュ帯に入り、さらに3つほどスカウティングを要する瀬を攻略。

 

 

 



そして、またまた3mクラスの滝。傾斜がついている右半分のようが簡単に行けそうに見えるがボトムの巻きが強い。切り立った左半分を岸寄りに飛んでクリア。

 



さらに瀬があり、テイクアウトすぐ上流の橋に出たところでようやくフラットになる。ダム水位はかなり高めだったが、上陸ポイントの直前まで流れがあった。



水量としては、あとほんの少し(石亀0.65〜0.70m?)あっても良いかったかもしれないが、逃げ場の無い穿たれた狭いゴルジュなので、あまり多いとマズイことになりそう。ログも散見され注意が必要だ。

【当日のデータ】
水位:引原ダム流入13.5-12.6t, 石亀0.61-0.59m
プットイン:波賀町戸倉・滝流しそうめん上流・やまめ茶屋/釣り場林道入口
テイクアウト:せせらぎ公園
距離:8.5km
高低差:176m
所要時間:3.5時間
ボート:クリーク艇
グレード:4級