昨年の台風の爪痕生々しく無数の倒木が川を塞ぐ。水量少なく、国道に出る手前までずっとボトムを擦り続け、手やパドルを駆使しなければならない。倒木は取れるまで数年は要するだろう。終わってみれば楽しかったが、当分再訪は無いし増水時には絶対に来たくない。 北川・新道1.68m
例年になく遅い初漕ぎは雪融けの湖西安曇川狙い。現地に入ってみると、根雪を薄く残すのみで雪融けは早くも最終盤で全区間水量不足。やむ無く寒風川に転針する。
寒風川は福井の小浜市で日本海に注ぐ北川の支流。ファーストディセントした川だが、既に20年近く経過している。記憶を手繰りながら、通行止めを回避し大きく迂回し上流側に移動。川に沿って雪とアイスバーンと落石で荒れた林道を下流に行けるだけ進み、支流が入ってくるところ(出会橋)でプットイン。
水深は浅く、ルートを選んでいてもカヤックが座礁する。手で川底や岩を押して進んだ。
コース全体に無数にログが入っていて、嫌になるくらい何度もポーテージを繰り返す。
広いところでも10mもないような狭いゴルジュ。コンスタントに勾配があり、落差もなかなかのものだ。艇の幅ギリギリしかないルートをすり抜ける。
せっかくの大きなドロップも、水深不足やログによって下降を妨げ、大半はポーテージを余儀なくされる。
何度となくポーテージを繰り返す。ボトムを擦りながら進むため、進行は遅い。寒風川の5kmほどの区間に4時間を費やす。
国道近くの採石場が見えてくると、ようやく水深が出てきてクリークらしいパドリングができるようになった。それが300-400mも続くと、天増川と合流し北川となる。
合流地点にこの区間最大の三段の瀬がある、いきなりパワーアップした水の勢いに翻弄される。瀬の出口にログがあるが、頭上に引っ掛かっていて問題なく通り抜けられた。
その数百m下流の橋の下に堰堤があるが、この時は、センターの少し水深のあるところからブーフして通過できた(水量次第ではNG)。
そこからは春の小川がサラサラ流れている。といっても、この日は午後から春の嵐のような強風と雨。これに耐えながらテイクアウトの西口公園に到達して終了した。
【当日のデータ】
水量:北川・新道1.68m
プットイン:出会橋
テイクアウト:西口公園
所要時間:4.5時間
距離:7.5km
高低差:174m
ボート:ダウンリバーボート
グレード:3級