グネグネと蛇行し、水草が繁茂する狭い流れを分け入り、延々と進む。一面グリーンの世界に没する新体験。
敦賀から苫小牧行きの船で到着、そのままウトナイ湖畔の道の駅で泊。
翌朝、電車回送の都合もあり、早い時間から活動開始。テイクアウトからJR植苗駅までの2kmは自転車で回送し、7:10発の電車に間に合わせる。ワンマン電車でひと駅先の美々駅で下車、ボードを担いで1kmほど歩いてプットインの美々橋へ。
プットイン地点こそ、水面が広く現れているももの、行く手は水草が覆い、どこがルートか一見わからない。足元に赤色が鮮やかなサケ(少なくともサケ科)の群れが遊弋する。
緩やかながら流れはしっかりとしている。ともすれば艇の幅よりも狭い、グネグネと不規則に曲がりくねった水草の中の水面が現れた狭いルートに分け入る。
ルート上を水草で完全に覆い尽くされたところも多く現れる。パドルを差し、水草の上を這い進む。
エディで浮かぶオオハクチョウに遭遇。周りをよく観察すると、川岸の草が直径1.5mほどの広さで倒され、羽毛が沢山付着しているところがある。寝床にしているようだ。
蛇行を繰り返しながらも徐々に近づいてきた新千歳空港と国道36号が、川沿いまで遂に迫り、支流と合わさるところが広いプールとなっている。ここから先、コースの2/3ほどは流れが広くなり、ルートを塞ぐ水草に悩まされる事もない。
ほどなく、遡上するサケを狙い仕掛けられた「ウライ」が現れる。川幅一杯にネットが張られているが、カヌーに配慮して、案内板と上陸ポイントが示されている。それに従ってポーテージする。
ウライを過ぎると流れは直線的になり、スムーズに残りの距離を消化する。
下流のウトナイ湖はラムサール条約に定められた水鳥の貴重な保護区。湖にあまり近づくと上陸ポイントが無くなるので、コースとしては湖から2kmほど上流の植苗橋のカヌースロープがテイクアウトと決まっている。
植苗橋を含め、4ヵ所にカヌー発着のスロープが整備されており、コースを短く調整することも可能だ。
【当日のデータ】
水量:ウトナイ上流1.98m
プットイン:美々橋上流左岸入川道
テイクアウト:植苗橋上流左岸カヌースロープ
所要時間:2.5時間
距離:8.5km
ボート:STARBOARD ASTRO TOURING 12.6
グレード:1級