先日の鱒と一緒に飲んだワインはこちら。
バレンシア州のアリカンテという海辺の地方の白ワイン。
これは熟成なしなのに重くパンチがきいていました。
なぜこのワインを鱒に合わせたかというと、合わせたなんて
難しいことではなく、
鱒のマリネに使ったワインだから。
料理に使っているワインは、その料理と一緒に飲むとしっくり
きます。
だから、マリアージュが大事なときで、いまいちワインと料理
が合っていると確信できるポイントがない場合、料理に歩み
よってもらいます。
煮汁、焼き汁にそのワインを絡めてソースとしてかけるとか。
ベリ―ぽい風味のワインだったら、ベリ―を料理に添えてみ
るとか。
エル・セリェール・デ・カン・ロカという3つ星レストランのオーナ
ー3兄弟の次男さんのジュセップ氏は、スペインを代表する
ソムリエ。
昔ソムリエアシスタントをした店は、彼らが監修していたので、
コース料理のグラスワインはジュセップさんと打ち合わせして
決めていました。
上司が価格なども含めて、これか、これ…というものを各料理
ごとに揃えていて、まずワインだけ、そして料理を試して、
意見して(アシスタント群は黙ってます)、シェフが意見をくんで
味を足したりして、また試飲、試食、という流れ。
そりゃ完璧なマリアージュになります。
なかなか緻密な作業です。
そうしてできるグラスワイン付きコース料理なのですが、料理
の名前がなかなか覚えられなくてかなり苦労しました。
なんとかとなんとかとなんとかの何々風味、何々添え…。
長いっ!
その点日本料理のお店の料理名は簡単でした。
同じように
なんとかとなんとかとなんとかの何々風味、何々添え…。
でしたが、日本名が出てくるから。ゆずとかみそとか。
スペイン人は苦労しているようでした。
話がそれましたが、完璧なマリアージュを目指すなら、
飲むワインと同じものを料理に少し使うといいですよ。