
サンセバスティアンというスペインバスク地方の街は、美食で有名なリゾート地です。
おフランスのお膝下らしく、とっても洗練されています。
この街は、人口約18万人と、そんなに大きくない街なのですが、ミシュランガイドの星が、なんと16個あります。
そして、なにより皆、食に貪欲。
その他のバスク地方の街にもありますが、サンセバスティアンには、美食クラブたるものがあります。
最近は女性でも食べたり、作ったりできるらしいのですが、基本男性が仕切る公のキッチンスペースとでもいいましょうか。
(バスク地方では、男性も料理上手な人、多いです)
テーブルや椅子、きちんとした設備が整う厨房があるスペースを、貸切って仲間をもてなすクラブ。
クラブの会員が利用できます。
写真はサンセバスティアンの美食クラブですが、内部には会員の証明写真がずらり。
私は訪れた日は、会員の娘さんが腕を振るう日でした。
中にいた会員歴の長いおじいさんたちにお話しを聞いたのですが、この美食クラブ、始まりは、男性が政治の話をするスペースだったということです。
男性って政治の話が好きですよね?
スペインではフランコの独裁政権の時代などがあり、歴史的に政治の話は公でできなかったのです。
で、奥さんたちに疎まれずに男性陣が集まって密かに濃い政治の話などをしよう!
ということで生まれたものだそうな。
人が集まるところに食は必須、ということで、
メンバーが順に食事を作って振る舞うようになり、今ではなんとなくそっちがメイン。
やっぱりそうなりますか。