
明日、今年のニューヨークシティ・マラソンが行われる。
16年前の今日11月3日、ニューヨークシティ・マラソンを走った。私の初フルマラソンだった。
私が走りはじめた原因の一つが、当時住んでいたアパートが箱根駅伝のコース沿いだったことである。
元旦に帰省しそびれて2日の朝もアパートにいた年、ベランダから眼下を走っていく駅伝選手を目にした。目にした選手の一人がその後ロレヨレ状態で崩れていく姿をTVで見守った。
他のいろいろな思いも重なって、走ってみたくなった。
ジョギングを初めてすぐに足を痛めた。クッション性のないジム用のフィットネス・シューズで走ったからだ。
走るにも知識がいるかもと、本屋でランニング雑誌を見つけ、隅から隅まで、ランナーの服装などを参考にした。
その雑誌の特集記事が「ホノルルマラソン」だった。
記事を読むと、誰でも走れそうな気がしてくる。次のホノルルを走ろう!という目標で走り続けることに決めた。
そんなところに目にしたのが、別の雑誌「ターザン」。

↑そのターザンで、ニューヨーク・シティ・マラソンの紹介記事が掲載されていた。
記事を読んで、これはニューヨークの方をぜひ走りたい!と強く惹かれた。
4ページの特集で、ニューヨークマラソンのすばらしさがこれでもかと伝わるような記事だった。
もしかしたら私は、写真が載せられていた参加Tシャツ、完走メダル、そして前日のイベント「国際朝食ラン」でもTシャツがいただける、というのに一番惹かれたのかもしれないが。
この記事を見てNYCマラソンに行った先で知り合った方も「私もあの記事を読んで決めてここにいるの」とおっしゃった。人を動かす、良い記事だったに違いない。
本日のTシャツは、その記念すべき初フルマラソンの、91年NYCマラソンの完走Tシャツ。
完走は果たしたものの、30km過ぎで背中の力が抜けてしまいその後ところどころ歩いてしまった。
歩きが入った事が悔しく、次は全行程を止まらず走りたい!次はもっと速くゴールしたい・・
と目標が続き、マラソンにのめりこんでしまった。
マラソンを生涯に一度だけ走ったという人にも、何度も走った人も、100回走った人にも、誰でも一度しか体験できないものがある。「初」マラソンだ。
91年ニューヨーク。初マラソンの期待と不安。ゴールし始めての完走メダルを手にした重み。
もし、人生で「これが最後」というマラソンを選べるとしたら、ラストランはやはりニューヨークを走りたい。