
ハロウィンの楽しみ方。
ハロウィンは今月末で、当日お菓子を貰いに子供たちがねり歩いたり、パーティーが開催されたりする。
ではハロウィン当日までは何もないのか?家を飾ったりするだけなのか?
ハロウィン当日以前の楽しみ方の一つを、オースティンに引っ越して来てから知った。
それは3年前の、ハロウィンの10日程前の日の夕方。
家のドアベルがキンコ~ンと鳴った。
ドアを開けてみると、誰もいない。おかしいなと思った瞬間、ドアの横にハロウィンの絵の付いたトレイに山盛りのお菓子が載せられた物が置かれているのに気が付く。
添えられた手紙にはこう書かれていた。
「BOO!!あなたはBOOされました。これはあなたへのトリートですので楽しんでね。
そしてその後、2日以内に同じようなバスケットを2つ作って、今度はあなたが誰かにトリートを送ってください。
バスケットを置いてドアベルを鳴らしたら、受け取った人があなたの姿を見ないように隠れてね。誰がバスケットを置いたかは、ハロウィン当日に明かしてください。それまではナイショ!
あ、それからこの手紙をコピーしてバスケットに入れるのをお忘れなく。コピーしたあと、このオリジナル手紙は、あなたの家のドア近くの人目に付くところに貼っておいてね。そうすればあなたはもう既にBOOされたとわかるから。
ハロウィンまでにこの手紙が張られた家がどんどん増えて行くのを楽しんで。」
えっ・・・
何?このチェーンメールみたいなもの。
それに911のテロ以降、知らない人から貰った物は食べてはいけないと特に言われているのに、これ食べて大丈夫なのか?
訳がわからず、ちょっと不気味だった。
が、翌日息子が学校で、友達のJ君が秘密にしきれなく「僕が置いたんだよ」と言った、と。
じゃあ、大丈夫かな食べても。でも次に回すのはどうしよう?家庭によっては、こんなことをしたら迷惑に思うところもあるかもしれないし・・・
かなり悩んだ末、ウチで止めてしまってもなんなので、息子のところに一番よく遊びに来る子のいる、近所の2軒にバスケットを置いた。
その後調べてみたら、これは昔から田舎町ではよくある伝統のハロウィンの遊びだと知った。
更に翌年には、スーパーでこれ専用の、お菓子と手紙がセットになった物も売り出されていた。
あやしげなものでないと知って、翌年からはBOOされるのが待ちどおしいくらいになった。
そして、今年も来た~、BOO!!

写真を撮る前に子供が食べちゃった分中身が減っているが、手前のこんなバスケットがBOO!!
後ろの黒いのは、3年前に我が家が始めてBOO!体験した時に来たトレイ。
襲撃されたのを受け、さっそく次に回す分を2つ用意する。
私が作ったのはこんな感じ。

バスケットかトレイを探したが、ちょうど良いのが見つからず、直径30cm位のボウルになってしまった。
これ、本来はハロウィン当日お菓子を盛り付けて子供たちを待つのに使うボウルなのだ。
ボウルが大きすぎで、お菓子がちょっぴりに見えてしまうので、お菓子以外で「底上げ」状態。写真で見えないところにもお菓子が隠れている。だけどとにかく、最初に見た瞬間の見た目インパクトが勝負。
BOO!する先は息子の友達の家。
昨日、夜暗くなってから車で出かける。相手が留守だとできないので(留守のまま玄関に置いておくと溶けちゃうからねえ、テキサスでは)在宅率の高い夜の時間の方が効率的だし、電気のつき方で在宅かわかりやすいし。
「ピンポ~ン」した後の隠れ場所を先に決め、私は最初からそこに隠れ、息子がバスケットを置いてベルを押し、隠れ場所まで走ってくる。
1軒目。ピンポ~ン!
ドアを開けた子供の声。「あっ!BOOされたよ~!!」そして子供が2人、ドアの周りを見回している様子。
しばらく待って、子供たちが家の中に入って外を探すのをやめた頃、少し離れたところに駐車した車に戻る。と思ったら、あちゃ~子供たち、ドアを開けた時に飼い犬の大型犬を外に出したよ~。
犬が吠えたら居るのがバレる。息子と2人、そ~っと歩いて犬に吠えられないように、見つからないように何とか車まで。犬は計算外だったねえ~。
2軒目。ピンポーン!
ドアを開けた子供が「誰っ!?」と言うのが聞こえた。
こちらはちょうど隣家がパーティーだったらしく、子供の声などもしていて外にも人がいたので、まぎれやすかった。
多分どちらも、誰がBOO!したのかバレていないと思う。
ただバスケットを置いて隠れるだけなのだけど、ドキドキだし、相手がどんな反応をするのか楽しみで、いやあ~楽しかった。
さて、本日のTシャツは、ハロウィーンとは無関係なのだけど、シャツがハロウィンのオレンジ色、という理由だけで、「CYCLES」のTシャツ。
サイクルズは、YMOの「君の胸キュン!」をカバーしたりもしている日本のバンド。
このシャツは、レコード会社が販促用に作った非売品で、これこそ本物の「ちびT」で、サイズはアメリカの子供用Lサイズ。
息子と昨日BOO!した家の前を、今日ジョギングすると、ちゃんと「BOOされました」の手紙がドアのところに貼られているのが見えた。
しばらくは、どこがBOOされたか、ドアに手紙が貼られた家が増えていくのを見ながら、BOO!の「CYCLE」が広がっていくのを見ながらジョギングができるのが、楽しみだ。