
30年前の8月16日。
The Day Rock Stopped Rolling.
今日8月16日はエルビス・プレスリーの命日である。
私が洋楽を聴くようになった頃には、プレスリーは派手な衣装、サングラス、よい体格で「♪ホカ、ホカ、バーニングラブ(と聴こえる)」を歌っていた。
その派手さが私にはちょっと・・・で、ファンでもなかった。
それでもプレスリーの命日の日付はしっかり覚えている。
理由は、京都の大文字の送り火の日だったからなのである。大文字の送り火は、お盆に戻ってこられたご先祖さまたちを再び天界に送る道しるべのようなもの。大文字とプレスリー、同じ日だったというのがしっかり記憶されてしまった。
プレスリーの訃報は確か、夏休み中でアルバイトをしていた京和菓子屋さんで流れていたラジオで知った。
「え~、まだ若かったんじゃないの?」とおどろいていたところに、店のオーナーさんがやってきて私にいきなり「あんたんとこ、大変だねえ」と言われた。
なぜ、プレスリーが他界すると私が大変なのか?
頭の中が「?」だらけになった私だったが、オーナーさんはラジオなど聴かれていず、いきなりその日の別のニュースの話をされたのだった。
その別のニュースとは、私の高校で部活で海に出かけた部があって、女子が海で溺れたのを助けて、助けた男の子が亡くなったのだった。オーナーさんは、そちらの話を急にされたのだ。
プレスリーの死と、大文字の送り火と、高校の後輩の事故と和菓子屋。
毎年8月16日には、これらがいつも一つの思い出になって脳裏に蘇る。
本日のTシャツは「77年8月16日RockがRollingを止めた日」と書かれた、プレスリーの命日Tシャツ。
メンフィスを訪問し、プレスリー御殿「グレイスランド」に行った際に、そこの売店で購入したもの。
グレイスランドには、プレスリーが暮らしていた部屋やスタジオなどが見学でき、プレスリーの衣装や使用したものなども展示されている。家の外では、愛用だったキャデラックや、自家用飛行機「リサ・マリー号」の中も見学できる。そしてお墓も。
グレイスランドは、いわゆる観光地として公開されているのだが、こことは別の、プレスリーが一時期住んでいたというカリフォルニアの家が最近売りに出された。その家を購入されたのはやはりプレスリー・ファンでもある方だったようだ。
購入された方は、その家に普通に住んでいらっしゃるのだが、プレスリー・ファンがやはり観に来られるらしい。里で写真を撮ったりされるらしいが、やはり中が見たいと懇願されることもあるという。中には英語圏でないヨーロッパからの方が「プレスリー!インサイド!」しか英語が話せないにもかかわらずドアベルを鳴らされるとか。
住まわれている方もプレスリーのファンであるので、できるだけ要望には答えて、家の中を見せてあげるのだそうだ。
ロックン・ロールのキングが転がり終えた、77年8月16日。
天に向かうプレスリーに、大文字焼きの「大」の文字は見えたであろうか?
空手をやっていたプレスリーは「大」の文字くらいは知っていたかもしれない。「オレってBIGだぜ!」そう思っていたりして・・・
(実は時差があるのでありえないのだが。。。)