■第17回 活動記録
Ⅰ実施日:2016年1月17日(日)
Ⅱ実施場所
セッション実施場所:千葉市中央コミュニティセンター
Ⅲ活動内容
セッション
Ⅳ参加者 計14名
乙ハヂメ、こてつ、カヤ、美緒、量産型小市民、ヨッシー、オガワン、ephe、TOTO、フジキ、オキ、lamancha、かえで、那須(見学者)
Ⅴ活動内容詳細
①顔合わせ
②セッション3卓実施。詳細は下記の通り。
ⅰ)『トーキョーN◎VA-X』GM:ヨッシー
ⅱ)『インセイン』GM:カヤ
ⅲ)『深淵 第二版』GM:乙ハヂメ
卓ごとの詳細…
ⅰ)『トーキョーN◎VA-X』GM:ヨッシー
ⅱ)『インセイン』GM:カヤ
ⅲ)『深淵 第二版』GM:乙ハヂメ
シナリオ『外交特使』
…渦型支援ツール「外交特使」を用いた渦型セッション
【予告】
「国難の時だ。汝は我が国を救う術を求め、諸国を巡るのだ」
辺境騎士団領――
北原最大の軍事国家、水の騎士によって支配されたラルハース侯爵領と、
恐るべき魔族が彷徨く危険な地、ワールの黒き森の間に作られた緩衝地帯。
物語は、そのひとつの小国から始まる。
何らかの理由によって滅亡の危機に瀕したその国では、
国難に対抗すべく隣国への外交団が組織される。
運命に導かれし者たちは、その外交団となり隣国を巡ることとなる。
果たして、彼らがその旅の果てに見るものは何なのか……
それは、未だ誰も知り得ない。
【今回の設定】
・PCらの本拠地は貿易都市タルタス。
・“屍の城”フィンドホルンの死霊らの活動が活発化しており、このままでは国の危機に。
・PCらは隣国への外交団となり、フィンドホルンとの大規模な交戦に際しての同盟を取り付けてくることが任務となる。
・本拠地を取り囲むのはフィンドホルンの他に三国。
ひとつは“新世界教団の聖堂”イーレ・ロンガネア。
ひとつは“封印の庭園”アーネ・ヴァンタル。
ひとつは“炎の大地”ジャガシュ。
【参加PC紹介、及びそれぞれへの所感】
①:エリザベータ・ボルグ(PL:かえで)
テンプレート:漂白の戦姫
運命
【32】故郷を失った
☓【94】予言する猫 → 【06】封印の破壊者
【76】流れ矢の予言
嘗て祖国を“死霊の公子”スナ―ダルによって滅ぼされた亡国の姫騎士。
スナ―ダルに復讐を誓い、彼の支配地・“屍の城”フィンドホルン滅亡に意志を燃やしており、
今回の外交団の団長として任命される。
しかしその実、彼女自身がスナ―ダルを封印から解き放つ鍵であるが、
彼女自身はその事実を最後まで知ることはなかった…
仇を憎み、仇に近づけば近づくほどに彼の存在を復活させてしまうという、大いなる運命の被害者。
スナ―ダルと敵対する“猫の王”イーツォから、
度々「旅に出てはならない」、「戦いに出向いてはいけない」と散々忠告を受けるも、
イーツォ自身が忘却の呪いに掛かっている所為で具体性を欠いていたこともあり、
結局彼女を思い留める事にはならなかった。
イーツォ同様、スナ―ダルと敵対する“美しき太守”イルティスからは「流れ矢に気を付けよ」との予言を受けるも、
最後は復活したスナ―ダルに斬りかかった瞬間に放たれた矢で命を落とすこととなった。
■GM所感
無骨な武人風ながらも、弟分のライナーには気遣いのできる優しさも持ち合わせている。
しかしその一方で、祖国を滅ぼした死霊へは強い憎しみを抱いており、
その分任務へのモティベートも高い。
そういう意味でPC1的な役回りを、しっかりとプレイいただきました。
当初はエリザベートが「猫の予言」で忘れてしまっているのが、
『「魂狩の大鎌」(コニーの持つ「呪いの品」)の封印を解いてしまったのが彼女で、実は祖国滅亡はお前が原因だったのさ!』
というトラウマアタックを予定していたのですが。
「封印の破壊者」が追加されちゃったんだから仕方ない。
『お前自身が封印の鍵なのさ!』
に終盤にて路線変更。
どうあがいても絶望なさなか、しかしそれを知らない哀れな戦姫をロールいただきましたw
PL自身が猫を信じなかったせいでPCが酷い目にあったりと、PL・PCともども運命に翻弄された感が強いですねw
②コニー・イェンゼン(PL:TOTO)
テンプレート:貧乏貴族
運命
【13】変わり者の親族
【96】呪われた品
【86】支配者
没落した家の再興を目的に、危険の伴う外交団の一員に自ら手を挙げた貧乏貴族。
伯父より遺品として受継いだ、一振りの鎌が彼の運命を大きく変えることになる。
最初は不思議な魅力に包まれた鎌だと思っていたそれだったが、
時折鎌を見ていると、彼は彼自身を導く声を聞き始めることになる。
「自らに従えば、望みを叶える」と……
声の主は実際には“死霊の公子”スナ―ダルのものであり、
導きに従ううちに、彼はスナ―ダルの支配下へ完全に囚われてしまっていくことになる。
最後はスナ―ダル封印の地にて、
鎌が“魂狩の大鎌”としての正体を露わにし、
その刃にて人を殺めることで彼の支配者を完全に復活せしめた。
以後、彼は望みを叶えられ、死霊に囲まれた都市にて最も豊かな貴族となっているという。
■GM所感
一番ブレなかったキャラクターという印象ですネ。
最初に引いた運命が「呪いの品」だった瞬間から、なんとなくオチを予測いただいていたかと思います。
甘い囁きに恭順しつつ、表向きはきちんと外交使節としての役割もこなして頂きました。
というか、コニーが完全にチームの知恵袋でしたね。
流石、器用貧乏w
運命に翻弄される、というよりも「流される」ことを受けれてしまったようなキャラだったので、前述の通りブレのないロールをして頂けました。
更に、「鎌を見る」→「夢歩き」のコンボを早めに確立頂いたおかげで、PL全員が物語を停滞させずに常に加速させて頂くことが出来ましたw
ありがとうございます。
蛇足では有りますが、
最後の鎌での一撃は、折角なのでルールに拘らくても良かったなと今更ながらに思っております。
もっとTOTOさんのロールに任せて、ドラマティックな終わらせ方にすれば締まった終わらせ方も出来たのかなぁと…
『手からスッポ抜けた即死効果武器が、NPCに当って死亡
→人死をトリガーに魔族復活』
うん、これコメディだよ!ドリフだよ!
是非今一度『深淵』にてご一緒する機会があれば、締りの効いた演出で落としてくださいませ。
③ライナー・シュルツ(PL:那須)
テンプレート:従士
運命
【72】失踪
【84】教団からの脱出
エリザベータの従士であり弟分。祖国を同じくする、昔馴染み。
タルタスでの生活のうちに知らぬ間に金狼教団へと取り込まれてしまっており、
そこからの脱出を願っているものの、
生き別れた妹の情報を仄めかされる為にどうしても踏ん切りが付かないままになっている。
旅の最中に自らに助けを求める妹の姿を幻視する様になるが、
「妹を助けたい」という願いを眠れる龍に利用され、
悪龍・“龍の大公”イヌーヴの封印を解いてしまう。
イヌーヴは封印の地であった封印の庭園”アーネ・ヴァンタルを一夜にして壊滅させ、
更には東へと向かって東の蛮族の国土を蹂躙し尽くした。
…本人は龍を間近で見てしまった衝撃で、自分が封印を解いたこともその所為で何が起きたのかも忘れてしまっているが。
とはいえ、金狼教団はその情報を掴んでおり、龍の封印を解いた彼に更に囁きかける。
「(金狼教団の崇める)“不和の侯爵”サードナの名の元に、人々の結束を妨げること」
“屍の城”フィンドホルン攻略戦の妨害を依頼され、彼はそれを引き受けてしまう。
そうすれば、妹と再び会えると唆されて。
結果、彼は確かに妹と出会えることが出来た。
彼女は既に、“死霊の公子”スナ―ダルの姉・“屍の貴婦人”イエリの器になってしまっていたけれど。
■GM所感
ゲーム中の大量虐殺を発生させた御方w
いやぁ、封印を目の前にして“血の如き”「赤き札」を切った様は潔かったw
過酷な運命を目の当たりにしながらも、あえてそこを貫き通す。
ええ、これぞ『深遠』ですよ。
w
TRPG初体験で『深淵』という割りとマイナーな作品をプレイすることになって不安もあったかと思いますが、
所々で上記の様な思い切ったプレイングをしたり、
その一方で「妹の救出」と「作戦の成功」という二律背反に揺れ動いたりと、
細かいところでキャラクターの軸を掴んだロールをしてくださっていた様に思えます。
少しでも楽しんでいただき、TRPGをまたやってみようと思って頂けていたなら
幸いです。
【セッションを通してのGM所感】
まずはご参加頂いた皆様、お疲れ様でした。
ご参加いただきありがとうございます。
という訳で。
こうして字面だけ読むと、まぁ救いのない、いかにも『深淵』なセッションでしたが。
不思議と笑いの絶えないセッションになっておりました。
そら、
お薬と呪いで皆無駄にテンション高くて熱気にあふれたヤバメなお国(笑)に行ったり、
ちょっと唆されて封印といたら一国が一晩で廃墟になって重要NPCがさっくり3人死んだりと、
なんだか『パラ○イア』を彷彿とされるようなシニカルコメディの様なな展開が続けばそうもなりますよ!
まぁ、ギミックと導入さえ考えておけば後はどうとでもなる、という点は『深淵』と『パ○ノイア』の共通点ではありますが……
閑話休題。
一方で、笑いに対して悲劇やシリアスの緩急をつけ損なった感があるのがGMとしては反省点です。
物語は結末としては悲劇でしたが、果たしてそれを美しく彩れたかというと……
うん。もう少し頑張らねばです。
苦悩や葛藤をPCに迫るだけでなく、それをどう描くかを次の機会の目標にしたいと思います。
では、またご一緒できることを願って。
皆様、お疲れ様でした。
(2016/01/18 一時更新)