先週の金土日月(11・1~4)に、静岡では恒例の『大道芸ワールドカップin静岡』が華々しく開催された。
この祭りはもう20年以上も歴史のある由緒正しい祭りだそうで(そんな風に見えなかったので侮っていたが、申し訳ない)世界各国の大道芸人の方々が静岡の繁華街でそのパフォーマンスを披露する。
駅前から呉服町通り商店街、駿府公園の本会場とあらゆる場所で、いろんな国のパフォーマーがその演技をライブする。
↑は最終日に見た日本のパフォーマーの方。
こんなカッコをしてますが(失礼)なんとシルクドソレイユにも出たことがある方らしい。
(写真だと動きがまったくないため、雰囲気もくそもないと思われますが、実際に見るとすごいです)
ギャグあり技あり、こんなすごい芸をタダで見られるなんて静岡市も太っ腹。
いったい彼らのギャラはどうなっているんだろうと、そんなことを真剣に考えるわたくし(<ソコ?)。
いや。
今日はそんなことを書きたいわけではなく。
こういうイベントがある日は静岡の公共交通機関の『静●バス』が大変込み合う。
実際、わたしはこの祭りの初日は仕事だったのだが(あーーーーーーーーーーー)、出勤する前に乗ったバスの運ちゃんがお気に入りの運転手さんだったので、ちょっとご紹介しておく。
仮にこの運ちゃんの名前を
「島K介」さん
とする(あんまり伏字の意味もないと思われるが、まあいいや)。
宇宙戦艦の人じゃないですよ。
この人は我が家族にものすごく有名なのである。
どういうところが有名かというと、
とにかくトークがすごいのだ。
プロっていうのはこういう人のことを言うんだなあと、彼を見るたびに感嘆する。
某静●バスのキャッチフレーズが「あなたの街のコンシェルジュ」だそうだが、まさに彼はそれを体現している。
とにかく、ずっーーーーーーーーと!しゃべっているのだ。
別に島さんがしゃべらなくても次の停留所の案内など社内アナウンスがしてくれると思うのだが、アナウンステープを押しのけるように「次はドコドコです」としゃべる。
…だけではなく、今回のようなイベントがあると「●●のイベントのため、○時~○時までは大変込み合うと予想されますので、皆様ご注意の上ご利用ください」とかなんとか。
さらに「当バスはJRで使用できるパスモ、トイカ、なんちゃらかんちゃら(もう名前わからん)もご利用できます。チャージをするにはうんたらかんたら」と延々しゃべる。
「いや、このバスに乗ってるじいさんばあさんに、そんなニーズはないから」と心の中で突っ込むものの、そんなことは気にしない。
挙句、「セントレア空港にはドコドコで(いや、セントレアも利用しないから)」とか、とにかく静岡の片田舎に住んでいる乗客の求めていない情報まで一生懸命しゃべりまくる。
家族割がどーのこーの、休日割引がどーだこーだ。
どこに行きたい時には、何分発の何線に乗り継ぎすればいいですよ、とか。
彼を見ていると、本当に感心する。
きっと島さんは休日も「明日は何を語ろうか」「今度の新ネタはなにがいいだろうか」ということを探求し、日々トークに磨きをかけているに違いない。
社内スローガンを真面目に真摯に実行する男。
島K介さん。
すごい。こういう運ちゃんだから、乗客の皆さんはひたすら聞き入るしかないのだが、多分みんなすごいなあと思っていることだろう。
わたしも彼を見習わないといけないなあ(うそ、絶対に無理っていうか、しない)。
そして、何がラッキーって、ちょうど祭りの初日の金曜は、わたしは行きも帰りのバスも島さんだったのだ。
それを旦那に話したところ案の定、
「そりゃ、ラッキーデーだったな」
と言った。
わたしが
「でも、朝は一っ言もしゃべらなかったんだよ、島くん」
と言ったら
「へー、なにがあったんだろね」
と言うので
「多分、朝のけだるい雰囲気の中、ずっとしゃべり続けることを躊躇ったのだと思う」
と述べたところ
「流石、島K介。きちんと場を選んでしゃべっているのか、物凄いサービス精神だ」
と言った。
なるほど。
そういうことか。
なんという気配り。さすが島さん。
いや、それならば現在のトークの中身で本当に必要なものとそうでないものを吟味すればいかがか。
いやいや。そんなことはわたしごときが口出すことではない。
果たして、彼の日常とは普段一体どんなものなのだろうと、わたしは物凄く興味がある。
あの真面目そうなお顔で、一人鏡を見ながらトークの練習でもしてるのかしら。
うちの職場もそういうこと好きそうだけど、わたしは絶対にしないぞ。
ぜ っ た い に し な い 。
宣言しておく。
まあ多分、静岡市内の路線の人なので、バスを利用する人なら彼をご存知の方も多いはずだ。
是非、時間と心の余裕があったら運転手さんのお名前をチェックしてみてくだされ。
いろんな方がいて大変楽しめます。
で。
スペースが余ったので、大道芸の会場にあった屋台などを。
ハンバーガーの屋台。ものすごく美味しかった↓。
600円もしやがったけどな。
でも、たまにはいいよ。
なんたって、祭りなんだから。お嬢がぺろりと平らげたとさ。