「ねえ、大きくなったらなにになりたい?」
これを言われた大人はたいていギョッとするか、キョトンとします。「え?」と聞き返されることも多いです。
「それ、わたしへの質問?子どもが大きくなったら、ってこと?」
ママ友はだいたいこう言います。
「なにそれ。もう大きくなってるよ笑」
ほとんどの大人はこう言います。
ちょっと聞き方おかしかったかな。真面目に、大人であるあなたに質問をしているの。あなたがこれからもっと大きくなったら、これからの将来何をしたいのか。小さい時からいつも会話してたでしょう?
「大きくなったらなにになりたい?」
「うんとねえ、ぴあにすと」
「芸能人になりたい」
「歌手になりたい」
「いつか武道館で歌いたい」
「大きなお家に住みたい」
「ブランド作ってみたい」
「えっとね、えっとね•••」
いつもいつも夢の話をしていました。大きくなったら何になりたいかって。自由に膨らませて。思うまま声に出して。笑われる時もありました。だから絶対叶えたいと思いました。そしてひとつずつ叶えてきました。
夢を叶える最初の一歩は言葉にすることだと思ってます。
どんなに大人になっても、その時から夢を持っていいんだもん。
これからもっと大人になったら何をしたいのか聞いてるんだもん。
どんな小さなことでもいいの、なんか話してみて。
ちゃんと説明をすると、みんな、わかったよ、というように観念して、そして考え始め、
「考えたことなかったけど•••」
「今思いついたことで言うと•••」
と枕詞をつけた後に、なにかを話し始めます。
わたしはみんなのそんな話を聞くのが大好き。
最初はそんな将来の夢なんてないよ、とか、自信なさげに、少しずつ少しずつ話し始めるひとも、話してるうちに自分の奥に隠れていた夢や希望がどんどん溢れてくるからです。
「夢なんて何にもない」
っていう頑固なひとも、聞いてるうちに少しずつ出てきます。最初から諦めてたら絶対に叶わない。張本人の自分がゼロって言ったら永遠にゼロ。でも、やりたいこと、なりたい自分を認識して自覚してまずは自分の外に発信することでそれが夢に近づくのです。
話し終わったらみんな
「夢なんて今更ないと思ってたけど、よく考えたらいっぱいあったね。なんか少しやってみようかなあ」
って笑います。
ほんのちょっとキラキラしてるように見えます。
今では、わたしのお友達はみんな、突発的にわたしが「大きくなったらなにになりたい?」って聞いても、すぐに答えてくれるようになりました。
少しずつ、叶えていきながら。
『ねえ、大きくなったらなにになりたい?』
鬱陶しいかイ?