今、来日中のミュージカル「コーラスライン」

観てきました。

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実は2016年の「ミス・サイゴン」で共演した中野加奈子さんが今回出演されてるから絶対観たくて!

かなこさんはジジ、私はエレンを演じていました☺️


懐かしの2016年の写真🫶

かなこさんは普段はロンドンで俳優をされているから
勝手の違う日本のカンパニーで長期間旅公演も含め色々大変だったと思います。
でもかなこさんの人柄と、サイゴンに長い間携わってらっしゃった頼もしさにかなり救われていた記憶です。
地方公演の時みんなで温泉とかご飯行ったの楽しかったな♥️

そのあと2019年にロンドンに旅行に行った時もお会いしたなぁ♥️


2019年ロンドンにて🇬🇧

さてさて。

今回のコーラスラインのお話。

ネタバレ有りかもなのでお気をつけを。


コーラスラインといえば、まずは最初のオーディションシーンのジャズコン。

ダンサーじゃない私も10年ほど前に一夜漬けで覚えなきゃいけない機会があって半泣きでやりました。

戒めのために晒します。下手すぎて泣ける。

最初のシーンで帰らされる人確定です。




そんでもって、この振り付け、ミュージカル界にいる人なら誰も一度は見たことあって知っているこの振りから違うから

「ワォ!!」

となりました。

新演出!!これからのシーンに期待が高まりました。



ミュージカル俳優を目指し始めた頃に観たコーラスラインって最初のオーディションシーンが一番刺さってしんどかったんです。

だって毎回あんな感じだから。


今回もやっぱりそこから号泣でした。

さらに今回は落とされた方達が客席通路を荷物持って帰るもんだから、めっちゃ励ましたくなっちゃうし彼らの背中も追いたくなっちゃうし。



でも今回のそのシーンで流れた涙は昔とは違ったな。

昔はとにかく何かに出たい!その思いでたくさんのオーディション受けてはおちてばかり。

悔しさの中にいつかは!っていう希望があった。

あのオーディションを受けている中に自分がいる気がしたんです。、


でも商業デビューして17年経った私が感じるのは

また違った。

42歳の私が今あのシーンを見るのは

もっとリアルに冷たくて苦しくて、

そもそもコーラスのオーディションにあの熱量で参加できるのか。自分の17年の舞台人生が頭に浮かびました。


キャシー、彼女があそこにいるという勇気がまず強くて苦しくて。果たして私はあそこに行く勇気があるのか。


自分の人生、キャシーのような選択は今は選べない気がします。

今後自分が何を選択しても正解だと思いたいけれど、

やはりキャシーの選択は強く、勇気があって美しいと思いました。


今回の新演出は思ったよりもスッと入ってくるというか、演出家であるザックが後ろから見たり歩きながら話したり、舞台上に戻ってきたり、彼自身の人生を感じることができたのもすごく意味のあるものでした。


かなこさんの演じるジュディはとにかくキュートでチャーミング🩷そしてかなこさんダンス爆うま……

コメディエンヌぶりもかわいらしくて、でもダンスはきれきれでかっこよすぎてかなこさんすごい…と改めてご一緒させていただけていたこと感謝しました。


今回のキャスティングってオリジナル盤とだいぶ違うのがまた面白い。

元々ジュディは背が高い方がやっている印象だったけど、かなこさんが創り出したジュディが本当好きでした🩷


そんでもって、熟女だと思ってたシーラが30歳なことに白目。

私よりも12個下なの?シーラって!!笑


ディアナのNothingも素晴らしかったなぁ…

今回のディアナのキャラクターもすごく好きだった。


あぁ、演じるって幅広いんだって

色々挑戦していいんだって思えた今回のコーラスラインでした。

あのNothingをあんなふうに歌ったディアナが

What I did For Loveを歌い出すのがとても素敵で。


オーディションの最後のチョイスの仕方、

今までなんて意地悪なのザック!って思ってたけど

今日はじめてラインの前に出た人とラインに残った人

そういうやり方で発表したザックに納得がいきました。


この作品全部を受け止めるには、

今抱えてる悩みに刺さりすぎて本当に苦しかった。

17年間の自分のミュージカル俳優人生を

ずっと問いかけられている感覚でした。


17年間の嬉しかったこと悔しかったこと悲しかったこと

いろんなことが頭に浮かんできて。

もがいてきた17年。

舞台だけじゃなくて「あいの里2」に出たこともそう。

そしてその後出た舞台に救われたこと。


今年まだ2作品しか携われていないこと。

オーディションにすらなかなか巡り会えない事。


いろんなことが渦巻いて

だから終始涙が止まらなくて。


でも涙が出るってことは

わたしミュージカルが好きなんだなって

まだまだやりたいんだな

舞台に立ちたい!!!

って気持ちを再確認できました。


I need a job!!!!!!


「もし明日踊れなくなったら?」

ザックからの問いを

「もし明日歌えなくなったら?」

そう変換して考えてました


私はどう思うのだろう?


Kiss Today good bye

And point me toward tomorrow, point me toward tomorrow.

We did what we had to do.

Won't forget, can't regret 

what I did for love, what I did for love.

what I did for love.


こう思えるほどこの17年間やりきれているのか。


今観るには本当に痛いけど

でも今観られてよかった作品でした。


10月に東京に戻ってくるらしいので、

もう一回みたいな。


最後に。

劇団四季時代の同期でリモートセッションした時のものです。

よかったら聴いてくださいね☺️