同調しないことを

悪と呼ぶのだろうか

僕らはいつも

禁忌を犯さずにはいられないのだろうか

林檎を食べることを止められない ように

開けてはいけない扉を開けてしまう ように

世界がぜんたい幸福にならないうちは

個人の幸福はありえないと 賢治は言っていた

見えないどこかにいるひとを

思いやれない 助け合えないなら

滅び行くしかないかもしれない

いま この瞬間にも

棺がどんどん増えていくのに

僕らの明日も同じじゃないと

どうして言える?

想像してみよう

どこかにいる誰かのことを