一回目の調停があった。

 

弁護士さんと並んで座り、弁護士さんがノートPCのカメラをONにする。

一体どんな感じなのか想像もつかなくて

緊張というよりもただじっと待っていると

時間になり、画面に男女ひとりずつの調停員が現れた。

 

氏名・生年月日などをいくつか質問をされ、カメラに向けて私の身分証明書を見せる。

調停員の指示で、弁護士さんはノートPCを手に持って

ぐるりと室内を映し、ほかに誰もいないことを見せた。

 

何故今回の経緯に至ったのかをまずお聞かせください。

と言われ、弁護士さんの顔を見た。

 

促すように一度うなずいたので

今までの経緯をたどたどしく話した。

いちいち、こんなひどい事を言われたと細かく例をあげていくわけではないし

こんなにあっさりでいいものかと思ったけれど

調停員は神妙な面持ちでメモをとっていた。

 

私の番が終わり、一度待合室のようなところへ先方のカメラが動かされ

マイクもミュートになる。

 

30分くらいして、またこちらの番が回ってきた。

 

〇〇さんは、円満解決を望んでいらっしゃいます。

それから、一年後には一緒に住む約束になっていたので

別居という認識ではなかったそうです。

 

このあとも、夫の言い分をいろいろと調停員から聞いた。

こちらもまた、それに対してこちらの考えを伝える。

 

 

一年後に一緒に住む約束なんかしていない。

昼逃げも夜逃げも出来ない状態で

引越しの日の朝まで一緒だった。

別居します、離婚しますと言って出てくるわけもない。

 

そもそも、まともな話し合いなんかしていない。

 

弁護士さんに

「円満解決って、、どういうことですか?」

 

と聞いてしまった。

 

正直、その言葉を聞いた時は、

もめずに離婚することかと思ったから。

 

弁護士さんは

「戻ってきてほしい。仲直りしたいということですよ」といった。

 

将来、Chiiちゃんがよければ子供に会わせてやってほしいと言った義母。

幸せに、とショートメッセージを送ってきた義父。

 

一体何なんだろう、と思った。

 

続く