私は東京の田舎育ちで
実家も狭くないし、庭もある。
3人兄妹で、それぞれ個室ももらっていた。
兄15畳の洋室
次兄12畳の洋室
私6.5畳の和室(女で年下だからとこの部屋になった)
リビングは30畳くらい
アップライトのピアノが置いてあって練習するスペースもある。
せっかくそれなりに広さはあるのに
ものすごく部屋に物が多い。
ゴミではないけれど、使っていないのならゴミじゃないかと思うような埃だらけのものもある。
母は昔から、
お土産をもらえばすぐ壁に飾る
置き場所がないとなると壁に寄せる、床に置く
置き場所がないのに物を買う
収納に困って収納用品を買う
なくてもいい便利グッズにすぐ手を出して使わなくなる
あちこちに同じものの置き場を作る
(ペン立てがあちこちにあるなど)
空いているスペースには、必ず何かしまわないと、と思っている。
6人がけのダイニングテーブルの上には物がたくさんあり
はじに寄せたりしているが、6人では使えない。
電子レンジの上にも薬やバラバラの洗濯バサミ、
切り取ったベルマークなどがビッシリものが乗っている。
ウォーターサーバーの上も。
お風呂場の壁には掃除道具のブラシやグッズがいくつもかけてあって、それ自体が汚い。
出窓にも、造花、30年前からあるような置物、
誰かの旅行のお土産などがビッシリおいてある。
私は潔癖ではないけれど、
実家はあまりに物が多く、それゆえに掃除が行き届いていないので、
正直「散らかった家」の部類だと思う。
母はまったく自覚がなく
私も子供の頃は自分の家が物が多いとはわかっていなかった。
中高生になって友達の家に行ったり
ファッション誌やインテリア雑誌を読んだりするようになって、
うちって汚いな、と思い始めた。
リビングも壁に沿って一周、本棚、パソコンデスク、サイドボード、
健康器具、ごちゃごちゃとした収納棚など
何かしらが置いてあり部屋が一回り小さくなっている。
ある時、お風呂の足ふきマットの替えはどこかと聞いたら
母がそこにある、とリビングのマッサージチェアの足元の隙間を指さした。
えっなんでここ?と思う。
ただ、隠してあるだけ。
実家に戻ってから、娘が
「お母さんて、お片付け上手だったんだね。
前のおうちはテーブルの上も、床にも何もなかったもんね」
と言ったのがおかしかった。
今となっては、「人の家」という認識なので
母に口出しはしないけれど、
余分なものは置かない方タイプの私は
自分達のアパートに引っ越して、やっと落ち着いた。