こんにちは。
現在育休中の1児の母です。
「学力」の経済学を読んだ。
データを使って明らかになった科学的根拠に基づく教育論で、今後の子育てに参考になる話ばかりだった。
面白かった話をメモしておく。
◆半年後の5,000円と明日の5,000円
半年後に5,000円のお年玉がもらえる子どもに「1週間遅らせれば5,500円にするよ。」と提案すると、子どもは「我慢して5,500円もらう。」と回答する。
ところが、明日5,000円もらえる子どもに「1週間遅らせれば5,500円にするよ。」と提案しても、子どもは我慢することなく「明日5,000円もらう。」と回答する。
これは、人間は近い将来と遠い将来をを比べると、近い将来にある利益や満足を優先しがちな選考を持っているからである。(時間割引率が高い。)
◆結果ではなく過程にご褒美を与える。
「テストの点数」などのアウトプットにご褒美を与えるのではなく、「本を読む、宿題をする」などのインプットにご褒美を与える方が効果が高い。
これは、人間が近い将来にある満足を優先する性質を利用して、子どもにすぐに得られるご褒美を提案し、今勉強するように仕向けているからである。
また、子どもは「本を読む、宿題をする。」がご褒美だと何をするのかが明確であるが、「テストの点数」がご褒美だと何をすればいいのか分からない。
◆能力ではなく努力をほめる。
子どもの持つ能力をほめると、子どもは意欲を失い成績は低下する。
子どもが努力した内容や具体的に達成した内容を褒めることが重要である。
そうすることで、子どものさらなる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子どもに育つ。
NG「頭がいいのね。」
「あなたはやればできるよ。」
OK「頑張ったのね。」
「今日は1時間も勉強したんだね。」
◆非認知能力の重要性
非認知能力とは、自己認識(自信・やり抜く力)・意欲・忍耐力・自制心・メタ認知ストラテジー(理解度の把握、自分の状況の理解)・社会的適性・回復力と対処能力・創造性・性格的な特性(神経質・外交的・好奇心・協調性・誠実)のこと。
非認知能力は、認知能力の形成にもつながるだけでなく、将来の年収・学歴・就業形態などにも大きく影響している。
学校はただ単に勉強する場所ではなく、先生や同級生から多くのことを学び、非認知能力を培う場所でもある。
◆通知表の成績かテストの点数か
米国の大学に入学するには、高校の通知表と共通テストの提出が必要で、大学の中退率は40%にもなるという。
共通テストの点数は認知能力のみを表すのに対し、通知表の成績は締切を守って提出物を出したり、授業中に積極的に発言するなど非認知能力も反映されている。
中退することなく大学を卒業できたのは、共通テストの点数が高かった学生ではなく、出身校のレベルによらず通知表の成績が良かった学生であった。
社会に出れば、学力以外の能力が圧倒的に大切であり、非認知能力への投資は子どもの成功に非常に重要である。
◆やり抜く力を伸ばす
やり抜く力を伸ばすには心の持ちようが重要である。
「自分の能力は生まれつきのものではなく、努力によって伸ばすことができる。」と信じる子どもはやり抜く力が強い。
親や先生から定期的にこのようなメッセージを伝えられた子どもはやり抜く力が強くなり、成績も上がっている。
◆平等主義の弊害
平等重視の教育(運動会の手を繋いでゴールなど)を受けた子どもは、他人を思いやり親切にし合う気持ちに欠ける大人になる。
平等主義の教育は「人間が生まれながらにもつ能力には差がない。」という考えが基礎になり、努力次第で全員がいい成績を取れると考える。
現実はそうではない。
平等主義の教育ではこの現実に目を向けられず、本人が努力すれば教育によって成功を得られるのであって、成功しないのは努力せず怠けているからだと考えるようになる。