9月22日(旧暦:八月二十日)
雨冷のリアウインドウの犬の尻 佳音
「陶器市で『これぐらい』の鉢を見ればよかった」
とつぶやいたら酒器が気になっていた釣り人が
今日も行こうという。(三日間開催)
道中、犬と猫とどちらが好きかという話になり、
どちらも好きだが犬は一緒に暮らすとなると
約束をきっちり守ってあげなくてはいけない、
猫はおそらく約束を守ってくれることがなさそう
というわけでどっちもどっちということになった。
そしてもしも自分がなるなら犬よりも猫かなぁと
いうあたりで意見が一致しておもしろかった。
わたしは『これぐらいの鉢』を、そして釣り人は
赤い酒器を手に入れさあ帰ろうと思ったら
「あ、呼んでる」
呼ばれてしまったら連れて帰らないわけにもいかず、
我が家に猫が来ることになった。
更待や膝に来さうな陶の猫 佳音
雨の後急に寒くなったので本当の猫ならあたたかいなぁ、
動物はわたしの体の都合で一緒に暮らせない。
陶器の猫は息子から銀河鉄道に乗って本当の天上に
行ってしまいそうな名をもらっていた。
またあした。