能代役七夕(のしろやくたなばた)

 


能代役七夕(のしろやくたなばた)は、秋田県能代市8月6日および8月7日に開催される伝統の七夕祭りである。田楽、お囃子、太鼓とともに城郭型の燈籠を引いて旧市内を運行し、翌日には灯篭上部にあるシャチ()に火をつけて米代川(よねしろがわ)に流す。地元ではただ役七夕、やくたなとも呼ばれ、また能代七夕、能代ねぶながしとも呼ばれている。

 

 



能代七夕は日本将軍 大宰帥(だざいのそち/だざいのそつ)阿倍比羅夫(あべ の ひらふ)の蝦夷征伐があった斉明紀(655~661年)や征夷大将軍坂上田村麻呂の蝦夷征討の延暦紀(782年~806年)が発祥の由来とされ、能代の役七夕は江戸時代中期享保(1720年代)の頃{推測}より五丁組(ごちょうぐみ)による輪番制により執り行われており、8月6日に田楽、太鼓、横笛などに続いて城郭型の灯篭を曳いて各町内を巡る。翌7日には灯篭上部のシャチに火をつけて米代川に流す。役七夕燈籠曳きだし中は、その他有志の七夕等は繰り出せない仕来りがある。



役七夕に先立って、8月3日には「こども七夕」が開催されてきた。町内ごとにキャラクターなどをかたどった灯篭を作り、役七夕のようにお囃子を奏でながら子供たちが町内を練り歩き、畠町(はたまち)通りに集まる。また、2013年平成25年)にはこども七夕が8月2日)にずらされ、8月3日()および8月4日)に『能代七夕「天空の不夜城」』が初開催された。



毎年9月第2土曜に開催され、秋田県内の夏祭りのしめくくりイベントともいえる能代市の「おなごりフェスティバル」において、能代第一中学校、能代第二中学校により七夕が披露されるのも恒例となっている。