相撲 神事としての相撲
相撲は神事としての性格が不可分である。祭の際には、天下泰平・子孫繁栄・五穀豊穣・大漁等を願い、相撲を行なう神社も多い。そこでは、占いとしての意味も持つ場合もあり、二者のどちらが勝つかにより、五穀豊穣や豊漁を占う。そのため、勝負の多くは1勝1敗で決着するようになっている。和歌山県、愛媛県大三島の一人角力(ひとりずもう)の神事を行っている神社では稲の霊と相撲し霊が勝つと豊作となるため常に負けるものなどもある。場合によっては、不作、不漁のおそれがある土地の力士に対しては、あえて勝ちを譲ることもある。また、土中の邪気を払う意味の儀礼である四股は重視され、神事相撲の多くではこの所作が重要視されている。陰陽道や神道の影響も受けて、所作は様式化されていった。
· 神事相撲の一例
o 唐戸山(からとやま)神事相撲:
石川県 羽咋(はくい)市
羽咋神社(はくいじんじゃ)
o 延方相撲(のぶかたすもう):
茨城県 潮来(いたこ)市 延方(のぶかた)
鹿嶋吉田神社(かしまよしだじんじゃ)
o 琴平相撲(こんぴらずもう):
茨城県 北相馬郡(きたそうまぐん)利根町(とねまち)布川
琴平神社(こんぴらじんじゃ)