修験道の信仰対象
修験道は神仏習合の信仰であり、日本の神と仏教の仏(如来・菩薩・明王)がともに祀られる。表現形態として、権現(神仏が仮の姿で現れた神)などの神格や王子(参詣途上で儀礼を行う場所)がある。
ただ、内容を見ると神道色は無いに等しくほぼ仏教で、神仏習合は名ばかりの仏教の宗派である。 例として神道で用いられる祭祀や祝詞(のりと)(大祓詞(おおはらえのことば)など)を用いておらず、経典で示されるものや真言を唱えるものばかりである。 要するに修験道の大半は神仏習合の権現や明神を主神としており、本地垂迹の仏教の仏を祭祀している。
熊野信仰においては、三所権現・五所王子・四所宮の祭神が重要な位置を占めており、これを勧請した九十九王子が有名である。山伏と関連するため、山に関連した神格が存在することもある。
有名な修験道独自の神
§ 蔵王権現(ざおうごんげん)
§ 若一王子(にゃくいちおうじ)
§ 九十九王子(くじゅうくおうじ)
§ 前鬼・後鬼(ぜんき・ごき)
§ 一言主(ひとことぬし)
経典
修験道は天地自然に神仏の姿を認めているので、特定の経典を定めてはいない。