恒河沙(ごうがしゃ)は漢字文化圏における単位一つ。恒河沙がいくつを示すかは時代や地域により異なり、また、現在でも人により解釈が分かれる。一般的には1052を指すが、1056とする人もいる。

恒河沙は元は仏教用語である。「恒河」はガンジス川を意味する梵語 "Ganga"を音訳たものある。なわち恒河沙」とはガンジス川にある無数の砂の意味であり、もともと無限の数量の例えとして仏典で用いられていた。例えば法華経の「堤婆達多品(だいばだったほん)」の中に「恒河の砂ほど多くの衆生が仏の教えを聴く」といった形での用例がある(なお仏典においては、大乗起信論のように「過恒沙」と表記する例もある)。