マカバイの書上を読み終えた。


最初のうちは聖戦だったのが、次第に単なる軍事国家の設立となっていった過程がよくわかる。イスラエルの主張はいつも同じだし・・・2000年以上時間が経過しても不思議なくらい同じ。バビロンの捕囚以来国家が滅亡し、散り散りになったユダヤ人たちのための国家の樹立。そして、それは神との契約の地である、ということ。


でも、さすがに後半部は、大祭司というのがいわば軍の司令官であり、軍事同盟というのがいかにいい加減なもので、ユダヤ人でも敵方につく者も多いし、そしてその人たちが敵方の司令官や大祭司に任命されたり・・・しかもこの頃になるとしかるべく預言者も出現しない。


マカバイの書上には出てこないけど、やがてはローマによりパレスチナは制圧されてしまう。


それにしても安易だよね、このところの憲法改正論者たちは。いいよ、別に、改正したって。が、しかし、いざ↑こんな状況になったら軍事同盟なんて何の役にも立たないし、法律ですら次から次へと改正せざるを得なくなる。議論の余地があるところがハナなんでしょうか。


しかも、日本に対する悪感情はますます高くなるでしょうし、それによりアジアへの経済進出もあっさり覆される可能性も高くなる。簡単に日本の企業が追い出される可能性も高い。そこをアメリカと一緒になって武力によって・・・というのはどうも過去の教訓が少しも生かされていないし、逆にアジアのみならずヨーロッパからのバッシングも充分ありうる。で、フランスは中国にせっせと武器を輸出するとか?


今だって増税を懸念しているというのに、一度バランスが崩れ始めたらにっちもさっちも。

まあ、そんな時代が仮に数十年後にやってくるとして、それまでわたしが生きているかどうかもわからない。それでいて700兆円以上の借金の上に、さらなる悪の芽を残すというのは情けないですね。


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ちなみに、バルバロ訳聖書の827ページに誤植を発見。「マカバイの書上」と記すべきところが、「マカバイの書」となっている。講談社に知らせるべきだろうか・・・悩む。


(エレミヤ書 21.1-10)