ウチ、cherrybonbon洋裁店にはスタッフが1名います。
勤め始めて2年と7ヶ月。





約、3年前。
本人の希望で、『自分でも出来る事があるならスタッフになりたい』と言ってきた。
さくらんぼ『出来る事があるなら、ではなく、ウチのスタッフになりたい、のなら迎え入れます。アナタに何が出来るのか、ではなく、アナタの存在そのものが貴重であるという場所を作るのは私が考える事ですから。』と答えた。





大手企業内販売サービス分野にて社会人経験18年。
当時の年収500万。
事務未経験。洋裁未経験。
洋服作りに興味なし、とも、興味あり、とも即答できないくらい洋服作りの事など考えた事も接した事もない、まさに畑違いの35歳独身女子。だった。





本人も畑違いだという事を気にしての『自分で出来る事があるのなら』という言葉になったんだと思う。





私としては、採用の決め手がピカイチあった。
学生時代を含め社会人18年当時までずっと皆勤賞だったのである。(本当は遅刻は数回あるらしい)
私としては言う事なし、なのである。





私は思う。





この世に役の立たない人など存在しない、と。
存在そのものが誰かの役に立っているものである、と。
そんな事など考えず、自分の人生を誰のためでもなく自分が気にいるように歩めば良いのだ、と。
それこそが、誰かの勇気や道標になるのだ、と。





逆にウチでいいのか?覚悟はあるのか?と問うた。
なぜならば、年収。
年齢を考慮したとしても、未経験者なだけに、最初は新卒と変わらぬ待遇しかできない。
そこさえアナタが我慢出来るなら、という事になる。
私が決めるのではなく、自分で決断を下しなさい、と。





結果、縁を結ぶ事になった。
それがスタッフYちゃんである。





採用当時のYちゃんには伝えていなかったけど、実際問題、生活に不安を抱えると思うので、1年後の昇給時に伝えた事がある。
ウチは勝手気ままな個人事業ではない、キチンと昇給などの制度はある。
それに私は、世の常である男尊女卑年収制度には意義を感じているので、ウチは女性昇給に天井を設けない。手当などもしっかり受け取ってもらう。
なので数年後には、当時年収を軽く越すと思うよ、経済面は安心して、そして世の中の同期社会人に恥じる事なく、堂々と勤めて欲しいと思っています、と。





そうして、2年半の月日が経ちました。
仕事は仕事としてこなしてつつ、
YちゃんはYちゃんのペースで洋裁に向き合っているようです。




















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