昨日NHKのｸﾛｰｽﾞｱｯﾌﾟ現代で取り上げられたそうで、
ずっと言えなかったこと・・・お話します。
実は私、
犬の繁殖現場でｱﾙﾊﾞｲﾄをした事があるのです。
樹里が「誰に会ってきたの
」と拗ねたり、母に「臭い
」と言われつつも、仕事が見つかるまでと。繁殖現場は、交通量が多く飛行機が低く飛ぶ大阪北。
こんなところに大量の犬がいるとは思えない細長いﾋﾞﾙ。
犬達は小さなｹｰｼﾞに入れられて天井まで積まれ、
窓には段ﾀﾞﾝﾎﾞｰﾙで陽が射し込まず、空気の入れ換えもない。
掃除は適当でｹｰｼﾞに毛や糞がへばりついていて、
衛生面はとても悪かったです。
ご飯は一日一回。樹里の一日の1/3と少なかった・・・
驚いたことに、犬を飼ったことがあるのは私だけ。
もっと驚いたのは、現場にはｱﾙﾊﾞｲﾄしかいない。
投げる、蹴る、叩くを平気でしていた従業員達。
注意しても、睨まれて避けられて見てない時にする。
犬の部屋以外にはﾋﾞﾃﾞｵｶﾒﾗがいくつかありましたが、
なんのためのだったのか??
人気の犬種は従業員が見えるﾄﾞｱがない部屋でした。
当時の人気犬種はﾀﾞｯｸｽﾌﾝﾄﾞ。
人気犬種は毎日、2、3回にわけて
足の踏み場もないくらい廊下に出されて繁殖させられます。
毎日です。
ﾒｽだけや妊娠したﾒｽの部屋もあり、
どの仔も樹里のような笑顔はありません。
ﾍﾟｯﾄｼｮｯﾌﾟなどからの注文で、急遽繁殖させられる仔もいました。
ﾋﾞﾙには黒いﾗｲﾄﾊﾞﾝがやって来て、仔犬を連れて行きます。
弱ってた仔達も連れて行かれて帰って来ないので、
疑問になって聞いたら「知らない」
今思うともしかしたら殺処分だったのかもしれません。
この時は「殺処分」なんて全く思わなかった・・・
噂ですが、獣医の裏口に繁殖業者が来て夜に何かを運んでくるとか。
まさかと思いたいのですが・・・
出産は、見せてくれなかった感じです。
聴覚障害者なので、鳴き声や悲鳴があったかはわかりません。
でも、ﾒｽだけの部屋でお腹を凸凹に縫われてる仔を見ました。
繁殖させられる部屋なのですが、
その時は「なんで？」としか思ってなかった。
最初はわからなかったことが、だんだんとわかってくるんです。
私はﾎﾞｽﾄﾝﾃﾘｱ50匹くらいの食事と掃除を任されていましたが、
ｼｬﾝﾌﾟｰをしたくてもしなくていいと・・・
蒸しﾀｵﾙで拭いてあげていました。
ずっと薄暗い部屋で太陽にあたることがなく、
許可と鍵をもらって毎日早めに出勤し、
屋上に連れ出し、持ってきた樹里のﾎﾞｰﾙで遊んであげていました。
最初は甘えてこなかったﾎﾞｽﾄﾝﾃﾘｱ達が、
少しずつ心を開いてくれて甘えてきた。
でも、私は1ヶ月で辞めてしまったのです・・・
大阪南にある会社に手紙を書き、責任者と会って訴えた。
「現場に任せている」
「不満なら辞めてくれてもいいですよ」
面接した時と雰囲気が変わっていてまるで「組事務所」
責任者の後ろに怖い二人が立っていて、
言われなくてもその筋の人達だとわかりました。
給料を取りに行けないくらい怖くて辞めてしまったのです。
辞めたあと、警察と愛護ｾﾝﾀｰに通報しましたが、
その後どうなったのかはわからない。
もう10数年経っています。
昨年夏に見に行ったら気配は全くありませんでしたが、
犬達がどうなったのか気になります。
未だにﾎﾞｽﾄﾝﾃﾘｱを見ると涙が出るのです。
深い深い傷になってます。
当時はﾈｯﾄでﾍﾟｯﾄｼｮｯﾌﾟ問題を訴えたのですが、
悪質ﾒｰﾙにｳｲﾙｽが来て怖かった。
10数年経っても怖くて躊躇してしまう私ですが、
微力ながら出来ることはやってるつもりです。
今やっと愛犬家らしい人達が必死に訴えていることを、
本当に嬉しく思ってます。
私の願いは・・・
ﾍﾟｯﾄｼｮｯﾌﾟはいらない
繁殖する人には国家試験を
です。ﾍﾟｯﾄｼｮｯﾌﾟで買うから、このような業者が生まれます。
特定の犬種ﾌﾞﾘｰﾀﾞｰからか、出来れば保護犬を
兄のﾗﾝｽ君と樹里の子供が欲しいと言われて拒否したのは、
繁殖現場を見たからで、
素人繁殖はもっとﾀﾞﾒだと思っていました。
ﾗﾝｽ君は遺伝病のDMだったと、亡くなる前にわかった。
たとえﾌﾞﾘｰﾀﾞｰと名乗っていても、
繁殖の知識を問うような審査はほとんどありません。
繁殖時に元気だからだけで、遺伝性疾患を無くすことは出来ません。
人気の犬種を繁殖させるﾌﾞﾘｰﾀﾞｰよりも、
特定の犬種で実績知識があり、成長を見届けるﾌﾞﾘｰﾀﾞｰを。
遺伝病になる仔が増えないことを願います・・・
(兄家は一度も素人繁殖をしていません)
巡回おｻﾎﾞり中
