Q)二酸化ケイ素を炭酸ナトリウム水溶液に加え加熱融解する

SiO+ NaCO →

 

 

 

 

 

 

 

A)二酸化ケイ素を炭酸ナトリウム水溶液に加え加熱融解する

SiO+NaCO→NaSiO+CO

 

酸性酸化物であるSiOは、水溶液中では塩基性を示す炭酸ナトリウム水溶液と、加熱することにより反応してNaSiOとCOが生じます。SiOを水酸化ナトリウム水溶液に加え加熱融解してもケイ酸ナトリウムNaSiOがつくられます。

ところで上記反応をよくみてみると(炭酸がケイ酸よりは強い酸である、といった知識があるものとして)、「ケイ酸よりは強い酸である」炭酸の塩と弱酸のケイ酸が反応して、「ケイ酸よりは強い酸である」炭酸が遊離しています。これは、

強酸+弱酸の塩→強酸の塩+弱酸

といういつものパターン(弱酸の遊離)とは異なるものです。「ケイ酸よりは強い酸」である炭酸の方が遊離しているからです。

上記反応で注意が必要なことは、「加熱」して温度を上げて融解しているというところです。上記反応では、高温になると、いつものパターンに従わず、よりくっつきすいものがくっつくなどして全体として安定化しようとする以上に(左に反応が進もうとする以上に)、気体になるなど乱雑さが増大するような方向に反応が進むのです。COが気体となって放出されるとますます上記反応は右に進みます。

 

新しく規則性や相関関係を発見する場合と同じく、既知の法則性に従わない事象に出会った場合、「なぜだろう」とその理由を考えてみることが、学習時には理解を深めることにつながり、実験や研究等をするような際には新しい発見等の出発点となることが少なくありません。ただ、初学者が例外の事象ばかりに目を向けていると、何より重要な定型のパターンが身につかなくなってしまう恐れがあります。定型のパターン、例のごとき方法を一通り学んでおかなければ、そもそも例外の事象が出てきてもそれが例外であることに気づくこともできません。このため、まずは定型のパターンを反復練習して、しっかり頭に入れておくことが重要です。