第二次世界大戦時を舞台にした、日本人を主人公としたスパイ・アクション映画。
そう聞いて、これはもしかすると地雷物件では…、などと少し不安に思っていたりもした映画『ジョーカー・ゲーム』。
しかし、作品を観て、その不安は払拭されました。
監督の「とにかく面白い映画を作ろう!」という意欲やチャレンジ、ハマリ役を得た俳優の見事な演技、過去の名作映画から学んだテンポ良い演出など、様々な要素の見事な化学反応をみせ、痛快娯楽映画に仕上がっています。
まあ、個人的には、あの時代の日本兵が、あんなに眉毛をきれいにカットしてるなんてことはありえないんではないかとちょっとモヤモヤしないでもなかったのですが…。
<STORY>
第二次世界大戦前夜。銃殺されそうになった陸軍兵士が、謎の男・結城に命を救われる。兵士は結城の率いる秘密組織「D機関」に入りスパイの訓練を受けることに。そこで兵士は天才的な才能を見せ、あるミッションを与えられる。それは超強力な新型爆弾の製造法を記した“ブラックノート”という機密文書を奪うこと。兵士は嘉藤次郎という名を与えられ、ブラックノートを持つ米国大使・グラハムが暮らす国際都市“魔の都”に潜入。グラハムに接近を図る。
<Cheeseの解説>
柳広司原作の小説「ジョーカー・ゲーム」。
昭和12年に陸軍の内部に極秘で設立されたスパイ養成学校“D機関”を舞台としたスパイ小説です。
結城中佐という謎の男によって設立された、D機関。
このD機関で訓練を受けたスパイたちが世界中で活躍する姿を描いたこの小説を、『SR サイタマノラッパー』の入江悠監督が、亀梨和也、伊勢谷友介、深田恭子という豪華キャストを迎えて挑んだのが、この映画『ジョーカー・ゲーム』。
主人公のスパイを亀梨和也が、“D機関”の設立者である結城中佐を伊勢谷友介が、そして謎の女・リンを深田恭子が演じています。
亀梨和也演じるスパイ・嘉藤次郎は、記憶力抜群、頭脳明晰、身体能力も高い、まさにスパイになるために生まれたような男。
彼が任務で赴いた南洋の島国にある“魔の都”で、米国大使グラハムに近付き、彼が持つ“ブラックノート”を入取しようとします。
新型爆弾の製造方法を記した“ブラックノート”は、世界中の諜報機関が狙っているもの。
嘉藤は米国大使を騙し、他国のスパイを出し抜き、首尾よく“ブラックノート”を入手します。
しかし、そんな彼に近付いてきた女が一人。
日本人だというリンは、グラハムの屋敷でメイドとして働きつつ、グラハムにアメリカに連れて行ってもらうことを夢見て、グラハムの言われるがままに従っている女性です。
優しすぎて人を見捨てることができない嘉藤は、リンをグラハムの手から救い出そうとするのですが、彼女には何か秘密があるようで…。
そう、この映画は有能なスパイ、謎の美女、スパイを補佐する特殊技能を持った仲間たち、威厳と謎に満ちたスパイ組織のリーダー、スパイ映画の王道とも言えるキャラクターたちがが揃い、あるミッションを遂行していく話なのです。
物語の主なあらすじは、この“ブラックノート”を巡る攻防戦となります。
その攻防戦の最中には、嘉藤が仲間のスパイが作った秘密道具を駆使してグラハム邸に潜入したり、街中を追跡される嘉藤がそこら辺にある竹竿などを利用しながら相手を邪魔したり、ビルからビルに飛び移って逃げたり、セクシーなリンに騙されたり。
「ボーン」シリーズや「ミッション・インポッシブル」シリーズ、「007」シリーズなどのスパイ映画で見たようなシーンやジャッキー・チェン映画で見たようなアクションシーンがわかりやすい形で山盛り。
これを見ると、入江監督がエンターテイメント・ムービーを研究していることがよくわかります。
監督がこれまで観てきた面白いスパイ映画の要素を上手に取り込み、つなぎ合わせて再構成することにより、新たな日本のスパイ映画を作り出すことに成功したと言えるでしょう。
特にラストなどは、つい最近映画化されたばかりの怪盗映画への目配せも見せ、「ああ、このメンバーとこの監督で、そのままあの映画やっても良かったのでは?」などと思わせてくれたり。
インディペンデントで低予算ながらも面白い映画を作ろうと活動してきた入江監督が、メジャーな舞台で大きな製作費を使って制作したこの映画『ジョーカー・ゲーム』。
なかなかチャレンジングで面白い映画に仕上がっています。
きっと続編もできるでしょうし、次はもっと面白い映画になるのではないでしょうか。
その時には、亀梨くんがもうちょっと眉毛をボサボサにしてくれて、深田恭子ちゃんがもうちょっとアクションシーンで素早く動けるようになっていれば、もっとリアリティが出るような気がします。。。
『ジョーカー・ゲーム』(108分/日本/2015年)
英題:JOKER GAME
公開:2015年1月31日
配給:東宝
劇場:全国にて
原作:柳広司
監督:入江悠
脚本:渡辺雄介
音楽:岩崎太整
出演:亀梨和也/伊勢谷友介/深田恭子/小澤征悦/小出恵介/山本浩司/渋川清彦/田口浩正/光石研/嶋田久作/千葉哲也
Official Website:http://www.jokergame-movie.com/
そう聞いて、これはもしかすると地雷物件では…、などと少し不安に思っていたりもした映画『ジョーカー・ゲーム』。
しかし、作品を観て、その不安は払拭されました。
監督の「とにかく面白い映画を作ろう!」という意欲やチャレンジ、ハマリ役を得た俳優の見事な演技、過去の名作映画から学んだテンポ良い演出など、様々な要素の見事な化学反応をみせ、痛快娯楽映画に仕上がっています。
まあ、個人的には、あの時代の日本兵が、あんなに眉毛をきれいにカットしてるなんてことはありえないんではないかとちょっとモヤモヤしないでもなかったのですが…。
<STORY>
第二次世界大戦前夜。銃殺されそうになった陸軍兵士が、謎の男・結城に命を救われる。兵士は結城の率いる秘密組織「D機関」に入りスパイの訓練を受けることに。そこで兵士は天才的な才能を見せ、あるミッションを与えられる。それは超強力な新型爆弾の製造法を記した“ブラックノート”という機密文書を奪うこと。兵士は嘉藤次郎という名を与えられ、ブラックノートを持つ米国大使・グラハムが暮らす国際都市“魔の都”に潜入。グラハムに接近を図る。
<Cheeseの解説>
柳広司原作の小説「ジョーカー・ゲーム」。
昭和12年に陸軍の内部に極秘で設立されたスパイ養成学校“D機関”を舞台としたスパイ小説です。
結城中佐という謎の男によって設立された、D機関。
このD機関で訓練を受けたスパイたちが世界中で活躍する姿を描いたこの小説を、『SR サイタマノラッパー』の入江悠監督が、亀梨和也、伊勢谷友介、深田恭子という豪華キャストを迎えて挑んだのが、この映画『ジョーカー・ゲーム』。
主人公のスパイを亀梨和也が、“D機関”の設立者である結城中佐を伊勢谷友介が、そして謎の女・リンを深田恭子が演じています。
亀梨和也演じるスパイ・嘉藤次郎は、記憶力抜群、頭脳明晰、身体能力も高い、まさにスパイになるために生まれたような男。
彼が任務で赴いた南洋の島国にある“魔の都”で、米国大使グラハムに近付き、彼が持つ“ブラックノート”を入取しようとします。
新型爆弾の製造方法を記した“ブラックノート”は、世界中の諜報機関が狙っているもの。
嘉藤は米国大使を騙し、他国のスパイを出し抜き、首尾よく“ブラックノート”を入手します。
しかし、そんな彼に近付いてきた女が一人。
日本人だというリンは、グラハムの屋敷でメイドとして働きつつ、グラハムにアメリカに連れて行ってもらうことを夢見て、グラハムの言われるがままに従っている女性です。
優しすぎて人を見捨てることができない嘉藤は、リンをグラハムの手から救い出そうとするのですが、彼女には何か秘密があるようで…。
そう、この映画は有能なスパイ、謎の美女、スパイを補佐する特殊技能を持った仲間たち、威厳と謎に満ちたスパイ組織のリーダー、スパイ映画の王道とも言えるキャラクターたちがが揃い、あるミッションを遂行していく話なのです。
物語の主なあらすじは、この“ブラックノート”を巡る攻防戦となります。
その攻防戦の最中には、嘉藤が仲間のスパイが作った秘密道具を駆使してグラハム邸に潜入したり、街中を追跡される嘉藤がそこら辺にある竹竿などを利用しながら相手を邪魔したり、ビルからビルに飛び移って逃げたり、セクシーなリンに騙されたり。
「ボーン」シリーズや「ミッション・インポッシブル」シリーズ、「007」シリーズなどのスパイ映画で見たようなシーンやジャッキー・チェン映画で見たようなアクションシーンがわかりやすい形で山盛り。
これを見ると、入江監督がエンターテイメント・ムービーを研究していることがよくわかります。
監督がこれまで観てきた面白いスパイ映画の要素を上手に取り込み、つなぎ合わせて再構成することにより、新たな日本のスパイ映画を作り出すことに成功したと言えるでしょう。
特にラストなどは、つい最近映画化されたばかりの怪盗映画への目配せも見せ、「ああ、このメンバーとこの監督で、そのままあの映画やっても良かったのでは?」などと思わせてくれたり。
インディペンデントで低予算ながらも面白い映画を作ろうと活動してきた入江監督が、メジャーな舞台で大きな製作費を使って制作したこの映画『ジョーカー・ゲーム』。
なかなかチャレンジングで面白い映画に仕上がっています。
きっと続編もできるでしょうし、次はもっと面白い映画になるのではないでしょうか。
その時には、亀梨くんがもうちょっと眉毛をボサボサにしてくれて、深田恭子ちゃんがもうちょっとアクションシーンで素早く動けるようになっていれば、もっとリアリティが出るような気がします。。。
『ジョーカー・ゲーム』(108分/日本/2015年)
英題:JOKER GAME
公開:2015年1月31日
配給:東宝
劇場:全国にて
原作:柳広司
監督:入江悠
脚本:渡辺雄介
音楽:岩崎太整
出演:亀梨和也/伊勢谷友介/深田恭子/小澤征悦/小出恵介/山本浩司/渋川清彦/田口浩正/光石研/嶋田久作/千葉哲也
Official Website:http://www.jokergame-movie.com/
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