続けてこちらも辻村深月さん。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240525/21/cheers-citrus/4a/8e/j/o0810108015443304142.jpg?caw=800)
前半が不妊治療を経て子供を特別養子縁組で迎えた夫婦の話で、
さらにその前半がお子さんのトラブルと親としての対応。正直、前半の前半は何がどう?という感じで読んでいました。
自分も親としてはあるあるで、解決策はないし、
できればそうなりたくないと常に思いながら過ごしているので、
今回はそこが泥沼になって、がメインではなく落ち着くところに落ち着いたので、
後半にはそこまで関わる話でないですが、
このご夫婦の人となりが分かるエピソードだったかな、という感じ。
前半の後半がどうやって特別養子縁組に至ったかの話でしたが、
これも特にご夫婦の人間性や関係性にすごく特殊な部分があるわけではないので、
「なるほどね」
という感じです。
生みの親であるひかりとの対面シーンが一番自分の中ではググッと惹き込まれたシーンでしたが、
「で、結局どうなるの?!」
の場面で今度は後半エピソードが始まったので、
ちょっとじれったくなりましたが、
ひかりのエピソードはこれだけでもう一冊の本だな、というくらいの濃さで、
最後の解説でも触れられていましたが、
ひかりへの感情移入しかほぼ残っていないくらい長く感じました。
この作品がどんなメッセージを込めているのかは分かりませんが、
日本の中学生の知識ってそんなもので、
その危うさは確かに納得させられるものでした。