こんにちは。
妹ちゃんと2人で歯のメンテナンスに来ている母ちゃんです
上弟くんが退院する日。
母ちゃんは、朝から家族を学校や仕事に送り出し、高速飛ばして実家にばあちゃん2号を迎えに帰り、2人で上弟くんを病院に迎えに行きました
上弟くんは、主治医の先生に、
「自分で店を持つのはリスクが高いから諦めなさい。」
と言われていました。
リモート面会に行っていた時、主治医の先生から
「普通に元気な人でも自営をしていたら心を病んだりする。無理して借金とかされたら、家族もたまったもんじゃない。自営はやめた方がいいと思うね。」
と言われ、
ばあちゃん2号と母ちゃんは、
「私たち家族から店を出すなと言うのは難しい反撃されるのが怖い…。仮にその場で承知しても、再び病状が悪化した時に、あの時はお前がダメと言った。お前が邪魔したから、オレは諦めた。とか言われて攻められるのもキツイ。上弟は先生を信頼しているから、先生から話して欲しい。」
とお願いしていた。
と言うか、守りに入っていた。
受け付けで名前を言い、しばらく待っていると看護師さんと共に、大きな袋を持って上弟くんがロビーに出て来た。
支払いを済ませ、次回の受診までの薬を受け取り、病院から外に出た。
病院の駐車場で、
「久しぶりの外だー。ありがとう。迎えに来てくれて、本当にありがとう。」
と、握手されたことを覚えている。
病院からすぐ近くのコンビニに寄って、アイスコーヒーとたばこを買ってやった。
病院近くの人気なカフェでランチをしようと寄ってみたが、満席で入れなかった。
帰りの車の中で
「先生が、店を持つのはやめとけって言ってた…。これからどうしよう…。仕事は何かしら探そうとは思ってるけど…。」と話していたので、
「焦ることはないよ。大変だったんだから、今はゆっくり休める時なんだよ。自分が動けない時には、動ける人たちに任せておけばいいんだよ。みんながみんな同時に動けない訳じゃないんだから、動ける人に任せて世の中を回してもらう。自分が動けるようになったら、動けない人の為に世の中を回す。それでいいんだと思うよ。」
と伝えた。
「姉ちゃん、ええこと言うなぁ。」と感心された。
その話をした場所も覚えてる。
橋を渡ってる途中だった。
お昼ご飯を買おうと、自宅近くのほか弁に寄って、駐車場に車を停める際、助手席に座っていた上弟くんがサッとハザードランプのボタンを押してくれた。
「オレもなかなか役に立つでしょ」と言っていたなぁ…。
上弟くんは、一番安い海苔弁買ってたなぁ…。
自宅に戻り、一緒にほか弁を食べ、ばあちゃん2号が残したお弁当も母ちゃんが食べたから
「姉ちゃん、そんなに食ったん?」って驚かれたなぁ…。
ばあちゃん2号と上弟くんを残し、子どもらが下校するから早めに実家を出た母ちゃん。
それが上弟くんと一緒に過ごした最期の日になるとは、夢にも思いませんでした。
次回
32 退院後のようす につづく