普段から同じ年頃の子どもの中でも
口が立つタイプのみーちゃん。
どうやら中間反抗期に入ったようで。
何かって言うと、怒り。
何かって言うと、泣き。
何かって言うと、睨んでくる。
ひぇー、タチ悪い…怖いよー…
あんなに素直で可愛かったのにのぉ…。
反抗期をスイスイ泳ぐみーちゃんは、それは無理あるだろー!おいおい!っていう持論を、さも正論のように目の前に広げてくる。大風呂敷。叩き売りスタイルで広げてくる。
しかし、同じく口から生まれたタイプのママは、ついつい端っこから綺麗に畳んでいっちゃう。早々に店仕舞い、特技は手アイロン。
くぅ…本当はこのまま論破してぇ…
世間の厳しさ教えてやりてぇ…
という気持ちを抑えて、いつもなるべく懇切丁寧に説明する。めんどくさくても。
今日のテーマはみーちゃんからの「人の気持ちはわからないでしょ!決めつけないで!」
ゴングが鳴る。
「そうだよね、人の気持ちは決めつけちゃいけないよ。口から出た言葉は、必ずしも本当の気持ちとは限らないもんね?」
みーちゃんのワナワナする唇
「例えばこの筆箱。これ、ママの気持ちですって渡されたらそっちから見えてるペンは何色?」
「…赤と青」
「ママの方は何が見えてるかわかる?」
「…わからない」
「このまま私の気持ちですって出したら皆見えてるままに受け取るよね?赤と青だなって」
「…本当は何色?」
「ピンクと黄色。これはね、わかって欲しかったら、ちゃんと思ってる事を『伝わるように』伝える事が大事って話。赤と青に見えるよ、そりゃ周りには。でも実はピンクと黄色なんですって、伝えて初めて周りにピンクと黄色なんだなってわかってもらえる。」
「…わかって貰いたくなかったら。」
「それは、みーちゃんが選べば良い。わかって貰いたかったら、本当の気持ちを言葉にできるように。わかって貰いたくないなら、みんなは見えたまま受け取るよ」
「それはみーちゃんの勝手でしょ、みーちゃんがどっち選んでも良いでしょ‼︎」
「いいよ、決めつけないよ。だけど、わからないでしょ!て切り捨てるのは悲しいよ。あなたにはわからなくて良いって言われてるようなものだよ。」
「…それもママの勝手な意見じゃん」
「そうだね。ママは、それは悲しい。わからないでしょ!じゃなくて、教えて欲しいタイプだから。」
「何を美しいかと思うかは、みーちゃんの勝手でしょ‼︎‼︎」大泣きのみーちゃん。
「そうだよ、そう。その通りなんだけど。でも、何の為に伝えるのかだよ。伝わるように書いて初めて伝わるから。それに、答えがあるものはやっぱり丸かバツがつくよ、みーちゃん…」
大泣きのみーちゃんがくしゃくしゃにしたのは、漢字のプリント。
ママが読めなかった字に△をつけたのが気に食わなくて、むちゃくちゃ怒って泣いたのでした。
子育て、むずーーー‼︎‼︎‼︎
不貞腐れて、お風呂も歯磨きもしないで、畳んだ布団の上で寝るみーちゃん。
生活習慣て何年で根付く⁇まぁこんな日もあるよね