母から電話が、かかってきて「しんちゃんが入院する事になった」と。
私は訳もわからぬまま病院に向かった。
病室に入ると兄が「もうちょっとで危なかってんて」と言った。
私はその時なんか良く分からんけどお兄ちゃん笑ってるし、大丈夫なんやなって思ってほっとした。
でも実際はお腹を開けたものの、想像以上の状態で、処置すること無く閉じたそう。
後日再度手術となった。
ソフトボール位の大きさの腫瘍が無数にあった。
検査の結果は悪性の腫瘍であるという事。
当時私はこの事を知らされてなかった。
だから手術が終わってお兄ちゃんは元気になるんやと思ってた。
退院して兄が久しぶりに自宅に戻ってきた。
手術してから見る見るうちに兄は痩せてしまった。
いつも寝てばかりでしんどそう。
なんかすごく不安になった。
なんか、こわい。
数週間後また入院となり検査の結果、前回腫瘍を全部とったのに、また同じだけの腫瘍が出来ていた。
兄が再入院となったこの時もまだ私は兄の病状は知らされてなかった。
高校からの帰り時々兄の病院に行った。
「背中さすって」って兄が言うからさすってあげた。
背中をさすったら、骨が手にあたった。
なんか泣きそうになった。
「お兄ちゃん元気になるんやんな?」
心の中でそう思った。