やっときみにあえた。
きみを前にしていると、なんだか浄化される。
山を上りきったあとのぐったりとした体の気持ちのように
夕立をすり抜けるように自転車で坂道を駆け上がり、ずぶ濡れになった体をすっっかり洗い流したあとのアイスのように
憂鬱な日常から抜け出しくて、飛び出した夜に広がる星のように!

君をみていると、どんどんとひろがって
みるみる境界線がなくなる。

ふわぁって表情につられて、
ふっと、私のことは見てないことに気付いて慌てて目を背けた。

目を背けると、また向こうには。
一瞬たりとも見そびれないように
知らないうちに引き寄せられてきみの前にたつ。

きみはすごい。




“a bit like me”なんていうように
どの子どもだって奈良さんで、
いたずらな気持ちと
なんだか子どものような悩みがあったり
ー子どもの悩みってすごいんだからねえ

奈良さんが好きなところは、奈良さんが奈良さんだということ。
おんなじ人間なんだと共感のような安心を許してくれること。
勝手にこっそりと。

それは、どんどん成長があること、
絵が完璧ではないからだと思う。
失礼かもしれないけどもね。

ブロンズ像も、はじめての試みって匂いがして
なんだか次が楽しみになるし
あはは、もう、すげーー・・・って自分と区別してしまうことがない
だからこそ“a bit like you and me...” なのか!

ダンボールに描かれた奈良さんの絵を近づいてじっと見ると
すごい筆圧だってわかる。

ありきたりの言葉でしか表現できないけども
すごく正直で、素直な子どもをまえに
私の偏見に、いやいやいやなんて言わずに、だんだん気づかせてくれる。
きみたちに会うたびに。

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a bit like you and me...
奈良美智
at 横浜美術館(~9_23)
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何にも言えなかったけど、とにかくよかったんだよ
みんな行くといい。