チビ黒サンボのトラのごとく、ぐるぐる走り回り、バターになりかけていた。
ふと、武蔵がその隊列から外れ、私の方に突進して来た。
私は避けそびれて、武蔵の頭が私の鼻にぶつかり、ワサビよりもキツイ激痛が走った。
武蔵はたぶん、見てないで一緒に走ろうよ~、と誘いに来てくれたのかもしれない。
犬ほどの運動神経を持ち合わせていない二本足の私は、ただ見とれているだけ。
博愛主義のラブは、みんなで遊びたいのだ。
だが、私は、痛みのあまり、怒りが飛び出した。
公園中に響く大声で武蔵を怒鳴りつけた。
顔に当たると痛いんだと伝えなくてはならない。
ママが見てようが友達が聞いていようが関係無い。
とにかく夢中で怒鳴りつけた。
「だーめーーーーー!!」
![むかっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/034.gif)
![むっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/146.gif)
武蔵は、きょとんとして、にこーー、として、てへ、おこられちった~
![えっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/147.gif)
ち、次はどうやって怒ろうか。
![むかっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/034.gif)
ツーンとする痛みに涙がチョチョ切れそうだ。
そう思いながら、犬達を見守っていた。
暫くしてまた武蔵が駆け寄って来て。。。。座った。。。!?
よし、コイっ。
次は払い落としてくれる。
そう身構えたが、武蔵はじっと座っている。。。??
飛び付かれないように頭を片手で抑えながら撫でてみた。
武蔵はじっと撫でられている。。。???
次に、両手で撫でてみた。
嬉しそうに撫でられ続けている。
![!!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/176.gif)
遊びながらも私の事を気にして、戻って来て謝っている。
武蔵ーーー。
良い子だね。
痛みは一気に消え去り、武蔵の頭をなで繰り回した。
ついでにひっくり返してお腹を撫で回し、良い子良い子し続けた。
ひとしきり撫でられて、武蔵も安堵したのか、またまりん達と遊び始めた。
パパママにしつけを頼るのではなく、人間は犬と一対一の付き合いをすれば、犬にはきちんと伝わる。