久しぶりに記録せねば。

もう2012年が終わってしまうではないか!


と気づき、この備忘録の存在を思い出し、開いた。


今年行った音楽のイベントについて記録。

(振り返るとそんなに行ってない・・)



 ROCKS TOKYO(PRIMAL SCREAM)

 MEG

 THE VASELINES

 SHINee

 SUMMER SONIC 2012

 けもの

 DIRTY PROJECTORS

 ミシェル・ルグラン

 相対性理論 位相 サーストン・ムーア

 JOE

 コリン・カリーグループ with スティーブ・ライヒ

 クリスチャン・ツィメルマン



ざっとこんな感じだったかしら。覚えてる限り。

今年はざっくばらんに実に様々な音楽に触れた一年だった。

洋楽ロック、R&B、邦楽、K-POP、ピアノ、JAZZ、ミニマルミュージック(マリンバ)。


中でもよかったのを挙げると


1.PRIMAL SCREAM (ROCKS TOKYO)

2.NEW ORDER (SUMMER SONIC 2012)

3.クリスチャン・ツィメルマン

4.ミシェル・ルグラン

5.コリン・カリー・スティーブ・ライヒ



平均年齢高め。

というか、おじいちゃんになっても頑張り続けてる人と、

おじいちゃんになったけど、久しぶりに結成してみた人たちの音に突き動かされた。



もう全部よかったけど、プライマルは本当に楽しいライブだった。

ボビーのくねってる姿を拝みながらまわりの知らない人たちと笑い、

一体感持って楽しい時間を過ごせたので一番良かった。

なんとまた来年来日するそうだから絶対行く!!!


ニューオーダーは、ただただ胸が熱く・・・

JOY DIVISION FOREVERって文字をステージに見たとき、泣きそうになった。

あれはサマソニ2012でみたステージの中で一番素晴らしいものだった。


そして!!!!!!

クリスチャン・ツィメルマン。

CDで聴いてた人の生演奏をついに聴けたこと、本当に感動する体験だった。

しかもプログラムはドビュッシーの版画!!!!これをツィメルマンの演奏で聴けるなんて!!

私の普段聴くドビュッシーとはタッチが全然違うんだけど、やけに耳に残ってCDを買った。

そしてラストに弾いたショパンは本当に神懸っていて、肌が粟立った。しぬ。

なんて美しい音を奏でるのだろう・・・まじでこれ奮発してS席で聴いてよかった。


ピアノと言えば、ミシェル・ルグランも感無量だった。

80歳になるルグランの、JAZZYなボーカルとトリオでの演奏を聴けて、

しかも、新日本フィルとのシェルブールの雨傘(のテーマ曲)を聴けて、感激して泣いた。

本当はロシュフォールの恋人たちの曲も聴けたらもっと嬉しかったけれど。


はー。結構いい音楽に親しむこと出来てますなあ。


そして5番目を選ぶのは難しかったのだけど、

コリン・カリーのドラミングはとてもよく眠れた!!!w

スティーブ・ライヒとのクラッピング・ミュージック、感激だった。

人間の体だけであんな音楽を創造することができるなんて。

そのあとの名古屋マリンバという曲も宇宙を彷彿とさせる音の世界で

うっとりトランスしながら深く深く眠れた・・

というのはいい思い出になっている。


来年はもっと多くのライヴコンサートへ足を運びたいものである。











仕事帰り。


ロバート・メイプルソープ 『flowers』 展 @渋谷西武  へ。


ロバート・メイプルソープと言えば、花のモノクロ写真が有名だと思うけど。


今回の展示も、花の生命力や滅んでゆくその一瞬を切り取った写真が並んでいた。



初めて彼の写真を目にしたとき私は彼の写真を正直好ましく思えなかった。


何というかこう、花が私の知っている花ではなく、グロテスクな性器のように見えた。


気持ち悪いと思った。嫌悪感を抱かせると思った。


だから好きではなかった。



今回、なぜ見に行こうと思ったのかよくわからない。


けれど、行ってよかったと思っている。


自分の感じ方や捉え方に、嗜好に変化が見られたのがわかった。


戦慄するほどに、艶っぽい花ばかりだった。


今まさに生命力をもって咲き誇る花、


良い時期を経てはかなく滅びへと向かう花、


どの写真からも、恐ろしいほどのなまめかしさを感じられた。



いろんな花が並んでいたけれど、やっぱり、カラーが一番印象的だった。


こんなにも妖艶で、破廉恥で、そして美しい、


花の写真からエロティシズムを感じるなんて経験はこれまでにない。



メイプルソープが評価されている理由が何となく理解できた気がする。


来年は池袋西武で少しだけ展示を変えてまた展示するらしい。


また行こうかな。





LA VITA E BELLA






『スモーキン・エース』

2006年・アメリカ

監督:ジョー・カーナハン
出演:ライアン・レイノルズ、アンディ・ガルシア
レイ・リオッタ、クリス・パイン、ベン・アフレック   

アリシア・キーズほかすーげー多数



副題は 



― 暗殺者がいっぱい

だそうです。
ま、ほんとにいっぱい出てくるんだけど

(暗殺者ってか、キャラクターがいっぱい?)

このネーミングセンスのなさに脱帽したネッ




これは、
好き嫌いのかなりはっきり分かれる映画ではないかと思う。
(私は、わりと楽しんで鑑賞しちゃった派。)



監督は『ナーク』で素晴らしい才能を発揮してた人。
ナークに感激したトム・クルーズ氏によって

あのMI:Ⅲの監督に抜擢されるも、

トムちゃんからあーだこーだ文句つけられて怒ったこのジョー監督、

『もー怒った!!

 トムちゃんとはヤッテケナイヨ!!』

とリアルミッションインポッシブルでMIシリーズを放り投げて作ったのが

こちらのスモーキン・エース。らしい。



(以下ネタバレます。)


ストーリーですがざっくり言うならば、


ベガスで成功を収め、裏社会の悪事にも手を染めてみたんだけど

秩序を乱したことからその裏社会のボスの逆鱗に触れてしまって

その首に100万ドルの賞金をかけられたマジシャン。

賞金欲しいぞこの野郎!なちょっとイッちゃってる暗殺者たち。

このマジシャンを押さえればマフィアを一網打尽にできるFBI。

上記のメンバーが繰り広げる気狂いドンパチ攻防大合戦。


的話です。



あらすじを聞くとおもしろそう。

そして確かにおもしろいところがある。

だが、如何せん、登場人物が多すぎて把握しづらいのが珠に瑕。


んー。

とりあえずほんと多すぎるんだよね、、登場人物。

と、これを演じてる人たちを思い出す・・と、


この映画、相当な豪華キャストじゃん(゚Д゚ )!

ということに気付く。

きっとこの映画のウリなんだろう。


でも、それ考えるとちょっと・・

もうちょっと演出頑張ったらもっといい作品になったんじゃ?なんて

先述のトムちゃん以上に高飛車な発言したくなるけど(失礼)、

とにかくすごく豪華である。



例えば
ベン・アフレック出てますが、


え?そこで?
え?ベンベン!?まじで!?


ってくらい早い段階で終了ww


あのベンベンがチョイ役的存在だなんて、ある意味すごい映画。

(そういう予想を裏切る起用の仕方に興奮するタイプなので、

 私はこの映画をキャッキャ言って楽しんだのかも。)


でもチョイ役だけどなめてはいけない。

この、あっという間にお陀仏したベンベンのシーンがとっても秀逸なのだ。


マジシャンのいるホテルへ向かうために新しい車が欲しかった

キチガイ系殺し屋のトレモア3兄弟。(登場人物中、最も頭おかしい系)

ベンベンとその仲間の車を奪うためにベンベンらを射殺したあと、

トレモア兄、ダーウィン(イケてるメン、クリス・パイン)が

ベンベンにまたがって目と口を指で動かしながら自分で声色を変えて

腹話術の人形(ベンベン)と会話をするシーン。


 べ 『ダーウィン、君を許すよ』


 ダ 『ほんとうかい?』


 べ 『オレだってそっちの立場だったら同じことをしたさ』


 ダ 『・・おまえってやつぁ!』


 べ 『天国はきれいなところだよ。きっとまた会えるさ』



 べ

   “ニーイィィ

   (無理やり笑顔にさせられる(死んでるけどw))


LA VITA E BELLA



シュールだ。


ここがこの映画で最も好きだったシーン。さすがベン。

短くてもしっかり印象を残して逝きますな。



あと目を引くのは、
FBIでコンビを組んでる設定のレイ・リオッタとライアン・レイノルズ。


とっても良かった。特にレイ・リオッタ。

イズラエルが潜伏しているホテルにたどり着いて

エレベータの中で殺し屋と至近距離銃撃戦を繰り広げるのだけど、熱い。


そして、アリシア・キーズの女殺し屋!

これがとてもセキシーでかっこいいのである。

殺しに取りかかる前に黒いタイトなボデースーツを着るシーンとか

色っぽすきて唾、ゴクッ( ゚ρ゚)と飲んだね

(注:...私、女ですけど?)



と、まぁ、すごく豪華なので、それは観てて楽しいかも。


物語全体としては、


結構いらない描写とかあると思ったし・・

(超上から目線ですいません)

似たようなテーマの映画と比べると個性があるわけでもなく・・

(↑同上。超上からですません)


バイオレンスやサスペンスに加えて若干の恋愛的要素まで入ってて

いろいろ詰め込み過ぎちゃってで、結局は何?ってなってしまい、

ちょっと観客への訴求力が弱い気がした。


それからラストにはちょっと物足りなさを感じてしまった。

だってあれだけドンチャン撃ち合いとかやったのに

結局こんな静かに・・?みたいに残念だったのだ。

どうせやるなら最後まで狂ってみてほしかった。


でも、これはこれで楽しい作品。

好きな人は好き。

私は、好き。


やー、あの腹話術シーン、よかったなぁ。


もう一回観たい!!



LA VITA E BELLA

しつこいww


$LA VITA E BELLA

『バーン・アフター・リーディング』

 2009年・アメリカ
 監督:ジョエル・コーエン
  イーサン・コーエン
 出演:フランシス・マクドーマンド
    ブラッド・ピット
    ジョージ・クルーニー
    ジョン・マルコヴィッチ
   ティルダ・スウィントン


シニカルな、ブラックユーモアの強いコメディ。
コメディと言ってもゲラゲラ笑う系じゃない。
そこを勘違いすると観終わってびっくりするかと思われます。


STORY+++

CIAの分析官であるオズボーン(マルコヴィッチたん)、
その酒癖の悪さによってCIAから失脚させられる。
怒り心頭アル中進行な彼は暴露本を執筆しようと画策。

夫の失業を知った妻ケイティ(ティルダ・スウィントン)は
離婚に向け内密に夫の資産などパソコン保管データを内密に収集し始める。

そのケイティとダブル不倫をエンジョイする不倫相手の男ハリー
(ジョージ・クルーニー)は出会い系にはまり中で
これ以外にも複数女性と関係を持つ絶倫系財務省連邦保安官だ。


―ある日のフィットネス・ジムの更衣室。

誰かが忘れて行ったのだろうか、一枚のディスクが落ちている。
ディスクの中にはCIA内部に関する情報が記されている。
オズボーンのしたためていた暴露本のデータだった。

これをCIAの機密情報だと勘違いしたジムの従業員リンダ
(フランシス・マクドーマンド)とチャド(ブラッド・ピット)は
このディスクをエサにCIAから金をゆすろうと一攫千金の計画を思いつく。


一枚のディスクをめぐる複数の人間の勘違いや思惑が交錯し、
CIAだけじゃなくてロシア大使館までも巻き込んじゃって
予想不可能な国家レベルの騒動(?)とその予想だにしない衝撃テキッ
な結末を描くブラックなクライムコメディ。



私はこういう話が結構好きである。
から、これもたまーに気晴らしに観る。

マルコヴィッチ様が出ている点も見逃せないポイントだが、
単純にコーエン兄弟の繰り出してくるユーモアセンスがたまらない。

前作の『ノー・カントリー』が結構重たい作品だったので、
これはどんなかな?と思って観たら断然軽いタッチ。
だけど攻撃の手は緩めない!
痛烈にCIAを皮肉ったシニカルな笑いのある作品だった。

この映画、まず。
キャラクターそれぞれの個性が確立しているので入り込みやすい。
コーエン兄弟がこの映画でキャスティングしたそれぞれの俳優に
ぴーったり沿うように強烈キャラを作り上げたということらしいね。
そりゃ生き生きして見えるというもの。

マルコヴィッチの顔、てか頭まで真っ赤にして怒鳴るキレっぷりとか
ティルダの診察中子供へのイライラ度全開っぷりとかかなり強烈。
マクドーマンドさんのリンダも強迫観念が激しすぎるし。

なんだけど、一番ユニークなのは
やはりブラピの演じた単細胞バカ、チャド。
$LA VITA E BELLA

あのイケメンであるはずのブラピが、全然カッコよく見えない!
(イングロリアル・バスターズのブラピもすごかった
 けどそれともまた違う。完全なる、バカ


でも、ジョージ・クルーニーの演じるハリーも私はかなりツボ。
妻のために一生懸命すごい怖い顔して何か作業してるんだけど・・
できあがったのが・・wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ってこれってちょっと『ラスト・ターゲット』に通じるとこあるんだけど!!
(ラスト・ターゲットもクルーニー主演。
すげー真剣に車をカッ飛ばして向かった先が・・ww)

ブラッドさんもジョージさんも、2人とも本来イイオトコだから、
チャーミングでおもしろくなるんでしょうね。素晴しいキャスティング。

そしてその上で随所に黒い笑いが潜んでいるから本当に痛快。

全てのキャラがとてもいい仕事していて、
みんなが自分の思惑で動くから事が二転三転しちゃって
何が起きてるかさっぱり!でも事態を収拾しなきゃ!!って、
ところどころCIAのシーンが入るけど、全然機能してない感じで描かれている。
なんか、皮肉っているんだろう(何となく)。

そして、エンドロールね。流れているのがCIAマンという曲。
ググったら60年代にいたふざけたバンドの楽曲らしい。

♪ファッキン エァ メン
スィー アイ エー マーン!


(Fuckin' a Man CIA MAN!!!!)


最後の最後までCIAを皮肉ってる!!
こんな曲探して使ってくるコーエン兄弟やっぱりすごい。
最後まで手を抜いてなくて、本当に楽しめる。
海外ではあまり評価されないみたいだけど…
なぜこのおもしろさがわかってもらえないのだろう。
私と好みが合う人は絶対好きだと思われる!
いいわぁコーエン。

そして最後に、リンダ役のフランシス・マクドーマンドさんは
コーエン兄ジョエルの奥さま。
こういう人を選ぶあたり、やっぱり、コーエンさんて、いいわぁ。

と 上から目線で締めたいと思います。


『キリングミー・ソフトリー』


2002年・アメリカ

監督:チェンカイコー

出演:ヘザー・グラハム

    ジョセフ・ファインズ



スカパーだかWOWOWの無料お試し

最近始めちゃいまして。

テレビつけたらやってたから観ちゃった系


懐かしい。

ヘザーさんって今何してるんでしょうか?

最近見かけません。お元気ですか?

胸は豊かなままですか?



ストーリーは、


仕事も順調・彼氏とも同棲していて穏やかな関係

毎日まぁそれなりに満足はしてますわよーという女アリス。


ある日街で視線を交わした(濃ゆすぎる)男のことが気になってしまって

彼のミステリアスな視線は何!?何だかいてもたってもいられない!

と仕事そっちのけで外へ飛び出してっちゃって、再会するわけです。

んでもってもうもうなぜか男(→特濃)の家に行っちゃって(!)、


男にいざなわれるままに体の関係をモツ鍋!!

Ahhhhhビッチ!((( ゚Д ゚ ))))!!!!!


彼との営みはそれはそれはもう。めくるめく久米宏。

 濃厚な快楽の世界へようこそ~

    アリス・イン・ワンダー官能ヲァールド♪

で、彼を知るうちに彼の愛情の深さとか表現とかに惹かれてゆき、


“私もう(超濃い)彼の(超絶に濃くて濃密な営みの)虜よ!

 だからあなたとはやってけへん!さよなら。さよなら。さよなら。”

                     (↑これは淀川長治だろ!ってな)


と彼氏をばっさり切り捨てて新しいミステリアスガイ(→激濃)のもとへ。

しかし一緒になってしばらくすると彼の愛情表現が度を越していき・・?



的な!お話になりますか。

わざわざ夜更かしして観るものではないと思います(to 自分)

中盤にさしかかる前とかに余裕でストーリーが読めてしまうのです。


この映画の監督のチェン・カイコーさん。

この作品がハリウッド進出の初作品だったそうで、

たぶん、今まで撮りたくても規制で撮れなかったものを撮りたくて

撮りたくてたまらなくて、ええつまり、ヌードとか濡れシーンとかですね。

それを撮って撮って撮りまくりたい感がお話よりも先行してしまって

ストーリー詰めてない、みたいなそんな感じを受けます。


濃い男ジョセフがS系でヘザーさんはマゾヒズムが見え隠れするボイン。

耽美と言っていいのかさえわからないけど、性描写は観てて何か笑えます。

うどん・・てか特大のほうとうみたいなリボンで首つりみたいに縛って・・とか。

でも、エロスを撮りたかったんだろう、と監督様の気迫は伝わります。


てか

ジョセフ・ファインズ濃すぎて

リアルにS鬼畜男に見えるので

若干ですけど引きます。


官能と、サスペンスと、恋愛要素的なものと。

いろんなものを詰め込んじゃって、結局まとまらなくて歯切れが悪い、

そういう印象の映画でした。偉そうに言うが。


しかし、ジョセフは極端なまでに怪しさムンムンだった。。


濃いから妖しい。

妖しいから怪しい。

怪しい。でも好きです、愛してるです。

愛しているからこそ疑わしい、


そういうことってある。と考えさせられることもなくはない、

捉え方によっては、まあそんな映画です。