三谷幸喜「コンフィダント・絆」
先日 WOWOWでやってたの観ました。http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075369/ http://www.parco-play.com/web/play/les/index.html いやぁー、ものすごく面白かった。舞台は、アトリエのみで、セットの交換等何もなくて派手な演出は何一つないのですが最近WOWOW他CSでみた舞台作品の中では私的には一番面白くて好きだなぁちょっとブログに書いておきたいなーと思って書いてます ゴッホ (生瀬さん)ゴーギャン (寺脇さん)スーラ (中井さん)シュフネッケル (相島さん)ルイーズ (堀内さん)まだ、ゴッホもゴーギャンも無名の絵描きで、4人の中では、スーラが少し評価を得ていた頃という設定。シュフネッケルの音頭とりで4人で共同のアトリエを借りてワイワイ集まって絵を描いている、表向きは・・・その内面に抱える様々な心理をホントに巧くみせてくれる芝居でした。緻密な脚本、流石の演技、ちょこっと入る洒落たピアノとホッとする歌私的に一番ツボだったのがシュフネッケルの存在。他の3人は、それぞれすごい才能をもっててその中でも、スーラとゴーギャンはゴッホの才能を凄いと認めながらもその才能に対する嫉妬心も手伝ってみんなの前では、そうとは口にださない。世間一般の評価は、この時点でスーラの方が高いので4人でいる時には、そんな感じを装ってる。シュフネッケルには、絵の才能が無いのを他の3人はわかっているけど、とても人の良いシュフネッケルにはそのことを言えずまた、彼の人の良さをうまく利用しているが、実際、彼が3人の緩衝材になっていたりもして・・・当のシュフネッケルは、自分と他の3人の才能の差、まして、ゴッホと2人の差は全くわかっていない。このシュフネッケルの凡庸で人がよくて、しかも学校の美術教師をやっているところなんかもう、一般人の代表。世間の99.9%は「シュフネッケル」だろうなぁなんて・・・「絵」の才能に限ったことではなくて、音楽でも、数学でも、文学でも。。。その才能を計れるのは、その才能に近い才能を持ってる人だけなんだろうと思うし才能に嫉妬するのは、それに近いところにいながらどうしても越えられないと悟った人なんだろうな。ゴッホや、ゴーギャンみたいな、頂点の才能でなくてもそれは、もっともっと身近なレベルでも才能に対する嫉妬っていうのは、「うん、ある、あるよね」この、「うん、あるよね」っていうのが、この天才たちの話を身近にひきよせ、芝居の面白さに繋がる。スーラの取り計らいで展示会場に1枚だけ余分に絵を提示するスペースをあけてもらった。ゴッホ、ゴーギャン、シュフネッケルの絵のうち一番出来の良い作品を・・・ということで3人は絵を描いている。ゴッホの制作途中の絵をこっそりみてその素晴しさに愕然とするスーラ。特に、その「青」の使い方に、自分にない才能を感じ激しく嫉妬する。シュフネッケルの絵は結局全く仕上がらずゴッホかゴーギャンのどちらかの絵を出品することになる。ゴーギャンも勿論ゴッホの絵と自分の差を痛いほどわかっている。スーラは、シュフネッケルにどちらの絵がいいか選んでもらおうと提案する。彼が、全く絵を見る目を持っていないことを百も承知で。果たして、シュフネッケルは、スーラの意図した通りゴーギャンの絵の方がゴッホのよりいいと結論付ける。そして、「ゴッホの絵はこの『青』がよくない」・・・と。それを聞いたゴッホ、内心は怒りと失望がうずまいたがぐっとこらえて、「ゴーギャンの方がいい」・・・と。このあたり、4人の心の動きが目に見えて本当に素晴しかった。それに追い討ちをかけるように、表面やさしく、内面真っ黒にスーラはゴッホに「君に才能が無いとは思わないが、昔の絵の方が好きだったなぁ また、昔みたいな絵をかいたらどうだ」と言う。ゴッホは、耐え切れなくなって自分の絵をナイフで切り裂いてアトリエを出て行ってしまう。アトリエに一人残ったスーラは切り裂かれたゴッホの絵を抱きしめて号泣する。この中井さんの演技がまた凄くて、涙が流れるのではなくて、目から前に飛び出してたのが映っててホントにすごかった。絵のモデルルイーズが、彼らの本音を聞き出す役割をになっててまた、男女のことも少しからんで、なかなかチャーミングな役回りだった。傷心の彼女を元気付けるために4人の男たちが歌うやさいいコーラス(?)が素敵だった。もっと、もっと、感じたことは沢山あったけど、とりあえずここまで。あシュフネッケルがゴッホを気遣って絵の「基本」を教えてあげるよといった言葉についにゴッホが絶えられなくなって・・・というところもすごく面白かったんですが、長くなりすぎなのでまた改めて・・・再放送、ないのかな。。。