お葬式が始まった。
お坊さんがお経を上げてくださっている
ふと、安心したような気持ちになった
何か温かな気持ちが溢れてくる
悲しい、泣く、ということは一切無かった
心の中で父に思っていたことは
もう 手と足を縛られなくて自由になったね!
鼻からの流動食じゃなくて
好きなものをたくさん食べられるね!
ビールだって飲めるよ!
いろいろな人から体を押さえつけられて
嫌がることはもうされないよ
今までつらかったよね
そばで見ている私も辛かった
人間扱いされない病院もあったよね
“あんたは頭がおかしいんじゃないか!” と
医師から言われたこともあったね
長かったね13年間
いろいろな人に暴言を吐かれたり
粗雑な乱暴な扱いを受けてきたよね
ショートステイでは深夜、雪降る寒い中、
パジャマ一枚で車椅子のまま外に
数時間放置されたり…
誰を信用していいのかわからないことが
たくさんあったね。
ひとつ良かったのは
在宅介護でケアマネから勧められ、
私がヘルパー二級の資格をとってからは
身体介護が楽になってお互いよかったね
でもね、
人間としての尊厳を
取り戻した父のことが
嬉しくてたまらなかった
そんな私の気持ちを大切に考えてくれて
この葬儀を取り仕切ってくれた葬儀屋さん
御参列くださった皆様
本当に感謝の気持ちでいっぱいだった。
火葬場へは身内のみとの事で、
友人達とはここでお別れ
みんなにお礼をしている時に
高校時代からの友人から言われた一言が
今も胸に響く…
