Freshman (南部訛り?)
テノール先輩は日本人留学生の中で唯一車を持っている。黒いジープだ。
ある日の夜、なさと寮の前にあるテニス場でテニスの訓練をしていたらテノールさんに声を掛けられた。なんでも今から腹ごしらえにいくというので僕ら二人は喜んで付いて行った。
本当はどこか他のレストランへいくつもりだったらしいが、僕らが来たと言う事で急遽目的地の変更が行われた。日本でもおなじみのアメリカンファーストフードだ。マクドナルド!!
こんな遅くにもやっているのかな?なんて疑問で窓の外を見ているとはやり店内は真っ暗だ。しかしドライブするーだけは24時間営業しているということだ。
んー、なさは勉強熱心だから今日はお前の挑戦だ、とテノールさんに言われ注文を任された。ビッグマック3つとコーラのMサイズが2つドクターペッパーのLが1つ、ポテトのMが2つ、チキンナゲット1つ。僕はテノールさんの身体をまたぎながら眼前にある小さい機械に向かって出来る限り綺麗な英語でみんなの分を頼んだ。
受け取り&支払いゾーンに車を動かし大きな袋を一つ受け取り、そのまま駐車場に車を止めて食べようということになった。
ごそごそ袋を開け、僕は怒り心頭の心持になった。なんだ、品物を間違えているじゃないか、いますぐクレームを言いにいってきますよ、と言った僕をよそにテノールさんは商品を確認し始めた。
うーん、ダブルチーズバーガーが2つにハンバーガーが1つ、温かいコーヒーが2つとドクターペッパーが1つ、ポテトが4つでチキンナゲットはなしか、これだと40点かな。と言った。
そのときはめちゃくちゃ恥ずかしかったけど、あとで聞くと先輩たちもみなこの試練?を潜り抜けてきたという。うちの大学は南部に位置しており、なおかつ山の中の大学なのでいわゆる南部訛りがひどい。目の前で話せばジェスチャーをしたり書いたりして伝えられるがドライブスルーではそう上手くいかない。
南部訛りの人たちの言葉を理解し、そして相手も100%理解させられる英会話をマスターすれば全米だけでなく全世界の英語を操れるぞ、と言ってくれた言葉を励みにハンバーガーを食べながら“がんばるぞ”と心に決めた。。
ある日の夜、なさと寮の前にあるテニス場でテニスの訓練をしていたらテノールさんに声を掛けられた。なんでも今から腹ごしらえにいくというので僕ら二人は喜んで付いて行った。
本当はどこか他のレストランへいくつもりだったらしいが、僕らが来たと言う事で急遽目的地の変更が行われた。日本でもおなじみのアメリカンファーストフードだ。マクドナルド!!
こんな遅くにもやっているのかな?なんて疑問で窓の外を見ているとはやり店内は真っ暗だ。しかしドライブするーだけは24時間営業しているということだ。
んー、なさは勉強熱心だから今日はお前の挑戦だ、とテノールさんに言われ注文を任された。ビッグマック3つとコーラのMサイズが2つドクターペッパーのLが1つ、ポテトのMが2つ、チキンナゲット1つ。僕はテノールさんの身体をまたぎながら眼前にある小さい機械に向かって出来る限り綺麗な英語でみんなの分を頼んだ。
受け取り&支払いゾーンに車を動かし大きな袋を一つ受け取り、そのまま駐車場に車を止めて食べようということになった。
ごそごそ袋を開け、僕は怒り心頭の心持になった。なんだ、品物を間違えているじゃないか、いますぐクレームを言いにいってきますよ、と言った僕をよそにテノールさんは商品を確認し始めた。
うーん、ダブルチーズバーガーが2つにハンバーガーが1つ、温かいコーヒーが2つとドクターペッパーが1つ、ポテトが4つでチキンナゲットはなしか、これだと40点かな。と言った。
そのときはめちゃくちゃ恥ずかしかったけど、あとで聞くと先輩たちもみなこの試練?を潜り抜けてきたという。うちの大学は南部に位置しており、なおかつ山の中の大学なのでいわゆる南部訛りがひどい。目の前で話せばジェスチャーをしたり書いたりして伝えられるがドライブスルーではそう上手くいかない。
南部訛りの人たちの言葉を理解し、そして相手も100%理解させられる英会話をマスターすれば全米だけでなく全世界の英語を操れるぞ、と言ってくれた言葉を励みにハンバーガーを食べながら“がんばるぞ”と心に決めた。。
Freshman (悩みの伝染病)
特に興味のない授業、と言っては失礼だが今の自分の役にはたたない科目の講義中はぽかーんと他の事を考えてしまう。
数学は日本の高校時代にやってきたものと同じ問題が英語になって再登場してきているので特に熱心に聞き耳を立てる必要はない。
ただ、先日のキャシーの件で少し思うところがある。強く言いすぎたかな?自分が相手の立場に立ってみたらやっぱり同じように言うだろうか?
こういうとき人間はすごいものである。というか日本人の数学読解能力はすごいのかもしれない。頭の中でキャシーの顔とメッセンジャーから打たれたコメントが相互に動き回る一方、手に握ったペンは授業の終盤に出されるQuizをすらすら解いていた。
たぶん、これは恋の悩みじゃないと思う。でもなぜか上の空になってしまう。お昼のカフェテリアでも今まで取ったことのない薄紫色の野菜を食べていたり、知らないアメリカ人学生の隣に座ってしゃべっている自分がいたり。。明らかに出来ないことをスムーズにやってしまっている。そうだ、前にこんなことがあった、野球部の練習中に突然おなかが痛くなり冷や汗が出続けていた。バッターボックスが回ってきて “今は思いっきりふんばれない、でも見逃し三振はよくないから適当にスイングしよう!”と心に決め2球目をキレイなセンター前ヒットにした。
たぶん、思わぬところで力を抜くといつも以上の結果がでるもんだなあとキャシーからうつった悩みのやまいから学習した一日だった。
数学は日本の高校時代にやってきたものと同じ問題が英語になって再登場してきているので特に熱心に聞き耳を立てる必要はない。
ただ、先日のキャシーの件で少し思うところがある。強く言いすぎたかな?自分が相手の立場に立ってみたらやっぱり同じように言うだろうか?
こういうとき人間はすごいものである。というか日本人の数学読解能力はすごいのかもしれない。頭の中でキャシーの顔とメッセンジャーから打たれたコメントが相互に動き回る一方、手に握ったペンは授業の終盤に出されるQuizをすらすら解いていた。
たぶん、これは恋の悩みじゃないと思う。でもなぜか上の空になってしまう。お昼のカフェテリアでも今まで取ったことのない薄紫色の野菜を食べていたり、知らないアメリカ人学生の隣に座ってしゃべっている自分がいたり。。明らかに出来ないことをスムーズにやってしまっている。そうだ、前にこんなことがあった、野球部の練習中に突然おなかが痛くなり冷や汗が出続けていた。バッターボックスが回ってきて “今は思いっきりふんばれない、でも見逃し三振はよくないから適当にスイングしよう!”と心に決め2球目をキレイなセンター前ヒットにした。
たぶん、思わぬところで力を抜くといつも以上の結果がでるもんだなあとキャシーからうつった悩みのやまいから学習した一日だった。
Freshman (多々ある悩み)
I just have some questions,
こうメッセンジャーで記入された後は全て日本語での会話になった。
キャシーの大学には日本人が6人いるということだが、彼女はその誰ともしゃべらずつるまず英語で話してくれる人たちとずっとい続けようと心に決めているらしい。自分にとっても他の日本人留学生にとってもそのほうがお互いに成長できるから、というのがキャシーの言い分なのだ。
そのことについて、他の日本人留学生に影でキャシーの悪口を言われることが耳に入ってきて最初のうちは耐えられないほど悔しかったらしいが今はもう慣れてしまっているという。
問題は他にあって、今期とっている授業の中で国際政治学というクラスの中でアフリカの紛争について議論する会議に彼女も出席しないかと教授から打診されているという。キャシーはそいういうのが大好きだから是非参加すればいいのに、と言ってみたが実際彼女は自分を蔑んで見ていた。
私、アフリカに行ったことないしアフリカ人の友達もいないし、紛争についてもどっちの言い分が正しいかなんか分からない。でもこの機会は私が留学において他の人より価値があることを証明できる場になるから出席したい、でも語学にもあまり自信がないし・・・
そういう風に言う(書く)キャシーに僕はカチンときた。
変なこじ付けでいい訳すんなよ!ただ履歴書に見栄えが良い項目のためだけに参加するなら何も考えず出ろよ!!
僕はメッセンジャーのウィンドウの×ボタンを押してパソコンのスイッチも切った。
こう怒ってしまった理由は、前にフットボールをしたときにアフリカ人の留学生と友達になり彼から内紛についての話を聞いていたからである。平和な国にっぽんに生まれ、ただただ太っているからとかきもちわるいからとかの理由でいじめられることが生易しく感じた。アフリカの子供たちは日々“生きる”ために暮らしている。隣村の友達がなくなった、親戚が殺された。そんな話を聞いていると日本で年間約3万人いるという自殺者のことがばからしくなった。ばかにするのは言い過ぎるかもしれないが、アフリカの人たちから見たら日本人の悩みがなんて小さいこと、と思える。
逆に日本人の中でも素晴らしい精神を持つ人もいる。
身近なところで、なさだ。
彼は外見はみすぼらしくいかにも秋葉原にいそうなおたくだ。でも彼は大きな夢を抱いてここアメリカにきている。授業も人一倍取り、いつも教科書を読んでいる。
なさに何でそんなに頑張れるの?どうして心が折れないの?といじめられた経験がない僕が聞いてみると彼は、
昨日今日の自分の醜さをどうと言われてもいい、だって直しようがないから。でも未来のことについては絶対に妥協したくない。
こうメッセンジャーで記入された後は全て日本語での会話になった。
キャシーの大学には日本人が6人いるということだが、彼女はその誰ともしゃべらずつるまず英語で話してくれる人たちとずっとい続けようと心に決めているらしい。自分にとっても他の日本人留学生にとってもそのほうがお互いに成長できるから、というのがキャシーの言い分なのだ。
そのことについて、他の日本人留学生に影でキャシーの悪口を言われることが耳に入ってきて最初のうちは耐えられないほど悔しかったらしいが今はもう慣れてしまっているという。
問題は他にあって、今期とっている授業の中で国際政治学というクラスの中でアフリカの紛争について議論する会議に彼女も出席しないかと教授から打診されているという。キャシーはそいういうのが大好きだから是非参加すればいいのに、と言ってみたが実際彼女は自分を蔑んで見ていた。
私、アフリカに行ったことないしアフリカ人の友達もいないし、紛争についてもどっちの言い分が正しいかなんか分からない。でもこの機会は私が留学において他の人より価値があることを証明できる場になるから出席したい、でも語学にもあまり自信がないし・・・
そういう風に言う(書く)キャシーに僕はカチンときた。
変なこじ付けでいい訳すんなよ!ただ履歴書に見栄えが良い項目のためだけに参加するなら何も考えず出ろよ!!
僕はメッセンジャーのウィンドウの×ボタンを押してパソコンのスイッチも切った。
こう怒ってしまった理由は、前にフットボールをしたときにアフリカ人の留学生と友達になり彼から内紛についての話を聞いていたからである。平和な国にっぽんに生まれ、ただただ太っているからとかきもちわるいからとかの理由でいじめられることが生易しく感じた。アフリカの子供たちは日々“生きる”ために暮らしている。隣村の友達がなくなった、親戚が殺された。そんな話を聞いていると日本で年間約3万人いるという自殺者のことがばからしくなった。ばかにするのは言い過ぎるかもしれないが、アフリカの人たちから見たら日本人の悩みがなんて小さいこと、と思える。
逆に日本人の中でも素晴らしい精神を持つ人もいる。
身近なところで、なさだ。
彼は外見はみすぼらしくいかにも秋葉原にいそうなおたくだ。でも彼は大きな夢を抱いてここアメリカにきている。授業も人一倍取り、いつも教科書を読んでいる。
なさに何でそんなに頑張れるの?どうして心が折れないの?といじめられた経験がない僕が聞いてみると彼は、
昨日今日の自分の醜さをどうと言われてもいい、だって直しようがないから。でも未来のことについては絶対に妥協したくない。
