今年の大河ドラマは
「光る君へ」。
源氏物語は好きな小説の一つです。
初めて読んだ源氏物語は、
「あさきゆめみし」。
絵がとてもきれいで、高校生の時にみんなで回し読みしていました。
壮大な物語ですが、これで概要を掴めたと思います。
華やかな王朝での恋物語、
古典なのにストーリーが面白いんだな、と感じました。
今も愛され讃えられる源氏物語の入り口に立ったようなものです。
その後、
瀬戸内寂聴の「女人源氏物語」
を読みました。
この本は一般的な訳本と違い、登場人物が其々の帖を語る、一人称小説になっています。
とてもわかりやすく、すっと頭に入ってきて、物語に引き込まれます。
この「女人源氏物語」を読んで、源氏物語の魅力を知りました。
この世に心を残して亡くなった桐壺、
病床に伏せなければ、死がそこまで迫らなければ素直になれなかった葵上、
光源氏を拒み続けたものの、
一生空しく暮らしていくだけだと絶望する空蝉、
みな美しく雅な人達の、
遠い世界の物語のはずなのに、
登場人物の、特に女性達の悲しみ、
やるせなさ、彼女たちの涙が
どっと心に流れ込んできたのです。
時を超えて共感できることに驚きを感じました。
女性が気持ちや考えをはっきり述べて、
それを表現することは、
現代と大きく違ったはずです。
それをここまで掘り下げて、源氏物語を書き続けた紫式部。
いったいどんな女性なんでしょう
光る君へ
楽しんで観たいと思います。