私が今の夫と出会ったのは5年ほど前、31歳の頃のこと。
当時の私は、20歳の時に産んだ息子を女手一つで育てるシングルマザーでした。
息子の父親とは、息子が4歳になる前に離婚。
パートやイラストを描く仕事などを掛け持ちしつつ生計をたてていましたが、息子も小学校高学年になって以前ほど手がかからなくなり、生活も安定してきていたので、友達に誘われたオフ会に参加してみました。
そこに夫がいたのです。
といってもすぐに付き合い始めたわけではなく、最初は軽いお友達程度の関係。
それが3年くらい続き、2人で飲んだり遊んだりするようになり、次第に「この人の傍は、とても楽しくて居心地がいいなぁ」と感じるようになりました。
それは夫も同じ気持ちだったようで、夫からの言葉をきっかけに正式に付き合うようになったのです。
付き合い始めてすぐ、夫から「キチンと将来を考えた付き合いにしたい」と言われたときは、正直ビックリしました。
5歳年下・初婚の夫が、年上・バツイチ・子持ち(中学生)の私と「結婚」を考えるとは思ってもいなかったからです。
しかし夫の真剣さに打たれ、「もしかしてこの人なら、幸せな結婚生活を送れるんじゃないかな…」と思い、夫の家族に紹介された時それは「確信」に変わりました。
使い古された言葉かもしれませんが、とても「暖かい」家族だったからです。
そして、夫の家族に対する愛情も、とても暖かいものでした。
「この家族で育ったから、この人はこんなに暖かく愛情深い人になったんだ。それに、自分の家族にこんなに暖かく接する人なんだから、きっと私と【家族】になっても大丈夫だ」
順調に週末婚状態が続き、息子と夫もすっかり仲良しに。
ただ仲良くするだけではなく、いけないことをした時にはちゃんと「叱ったり」もしてくれました。
本当に、息子のことを「大切」にしてくれたのです。
だんだん私はこう思うように。
「息子のことを本当に大切にしてくれているからこそ、この人の血の繋がった赤ちゃんを産んであげたい」
そして付き合い始めて1年が過ぎた2011年6月。正式に婚約。
入籍は年内に、といった感じでまだ先でしたが、私が以前から「35歳のうちに妊娠・出産」したいという要望を伝えていたので(この時、34歳と9ヶ月)さっそく子作りを解禁しました。
半年以上基礎体温をつけ続けて、自分の排卵リズムは掴めていたので、1周期目トライ。
「1回目のトライで簡単にできるわけないだろうけど、もしできたら嬉しいねぇ」
そんな会話を夫としていました。
2週間後、体調の変化が現れました。身体がだるく、吐き気や軽い下腹部痛があり、高温期が14日目に入っていたこともあり、念のために産婦人科へ。
「尿検査でもエコーでも妊娠反応は見られません。でも、もしかしたら早すぎてわからないだけかもしれませんので、1週間まっても生理がこなかったら、市販の検査薬を試してみてください」
そう言われ、ちょっと残念な気持ちで帰宅。
「やっぱり、そう簡単にできるわけないか。でも今年中に授かれたらいいなぁ」
しかし、1週間経ってもダルさや胸のムカムカは治まらず、生理もきません。
「もしかしたらもしかするかも…」
そう思った私は、ドラッグストアで妊娠検査薬を購入し使ってみることに。
結果は…。