今回は2009年3月のUS Vogueに掲載されたナタリア・ヴォディアノヴァ×マイゼルの『Great Pretender』とその翌月のUS Harpers Bazaarに掲載されたジゼル×リンドバーグ『Fabulous at Every Age』を中心に構成していきます。でも１カ月違いで同じような企画モノを出すなんて、意味深ですね。

…モデルがモデルを演じたedの記事、これ三か月前にちょこっと書いたまま放置してたのを思い出しました…。

まずは50年代のスターモデル、ジーン・パチェット。

アーヴィング・ペンは彼女を「パリコレからやって来たアメリカの若き女神」と呼んだそうです。

ジーンに扮してみせたナタリア。どこかしら品があって小悪魔そうな感じとか、ナタリアはジーン・パチェットを演じさせるにはかなり適役だと思う！

50年代を代表するモデルのドヴィマ。アヴェドンのお気に入りでした。

赤毛と美しい骨格でココ・シャネルのお気に入りになったスターモデル、アーヴィング・ペン×スージー・パーカーの有名な写真をマイゼルはそのまま持ってきたよう。

『唯一モデル業で喜びを感じたのは、アヴェドンとの仕事だけだった』
というのはスージー・パーカー語録です。ペンの立場にもなってみなさいよ…泣

ヒッピー気味、カメラ趣味の70年代のローレン・ハットンに扮して見せたナタリアですが

『ローレン・ハットンを演じるのはとても難しかった。誰を演じるよりも一番自分を捨てなきゃいけなかったから。あのビッグスマイルを真似するのはそこまでじゃなかったけど、彼女のすきっ歯を出すのは難しかったわ！』

と、どうみてもローレンなのはスタイリングのおかげもあるかもね。

ジゼルも一応頑張りました。

68年にアヴェドンによって撮られたペネロープ・トゥリー。

顔立ちもボディバランスもスタイルも特徴的な彼女を演じるには、ジゼルもナタリアもそのまま再現するしかなかったようです。
しかしナタリアは『唇をすぼめて鼻を広げてみたの。私っぽくないけど、彼女に見えるでしょ』

と自信満々なのでちょっと言いにくいですね。

皆軽々しく「レジェンド」とか言うけど、この人は本当にレジェンドモデル。そんなツイッギーはやっぱり色んなところで色んな人がやりたがるのも無理ない。だからハードル下がってしまうんですね。

でもナタリアのツィッギーはパーフェクト！文句ないです！

Woke Up In the Beautiful World-66newton 91

リンダ(1991年)のツィッギーについてはちょっと文句言わせて。

だめよ、リンダにツィッギーやらせちゃ。例えリンダの顔がノリノリでもね。
ちなみに左のツィッギーは66年のヘルムート・ニュートンによるものでした。意外な組み合わせ。ラブリー！

コチラはリチャード・ブッシュによる、i-d誌2011年秋季号でのアビー・リー。

ちょっと頬がこけすぎて暗黒面墜落版ツィッギーって感じで、やる前からツィッギーやるならアビーだよなと思っていた管理人としてはちょっと物足りない。ただ皮被せただけですねこれは。

もうね、七三にしてミニ履かせて、無表情で座らせとけばツィッギーになるっしょ、ってねその根性が気に食わない。それがi-d誌のやることですか。それがアビーにやらせることですか。

怒りがおさまらないので次回へ続きます。

Model Channels Model(1)