自分には何人「さん」付けをしている人がいるのだろう。

「さん」付けするのは意外と難しい。そりゃあ面と向かって話したりする時など最低限の礼儀レベルの「さん」付けはする。でも、その人を裏で「さん」付けするかというのは別の話になってくる。なぜなら礼儀としての「さん」付けと心からの「さん」付けは別のものだからだ。

今までに僕がさん付けをしていたのは両手の指が必要ないくらいの人数だ。でも、僕が「さん」付けをしている人はしたいと思わせる人だ。

単純な敬意だけでの「さん」付けはしづらい。その他に親しみとかそういうものがあってはじめて「さん」呼びが出来るようになる。


今日、広島の新井貴浩内野手が引退を発表した。実績はここからスポーツニュースで腐るほど観られると思うので割愛し、一例を挙げるに止めるが日本代表には2度選ばれ、2200本以上のヒットを打ち、300本以上のホームランを打った。これだけ見ても超一流選手である。

加えて東日本大震災発生時にはプロ野球選手会会長として諸問題の解決に尽力をしていた。

ここまで言えば彼の凄さが伝わるのではないだろうか。

しかし、彼ほど「さん」付けをされている野球選手を僕は知らない。

彼の魅力はプレーのひたむきさとそれが生み出す神に愛されているとしか思えない珍プレーの数々だ。例えばオールスターでスーパースローで大谷翔平のグータッチを映している時に微動だにしなかったこと、代走を出された後のサヨナラ勝ちでものすごいスピードで選手を祝福しに行ったこと。枚挙にいとまがない。

インターネット上で「プレーするだけで面白い男」との評価がされていたが本当にその通りだと思う。

尊敬する選手を追いかけて阪神に行った時、広島から大ブーイングを喰らった男は広島に復帰し

多くのプロ野球ファンから「新井さん」と呼ばれるようになった。

後にも先にもこれだけ多くのファンから「さん」付けされる選手は彼くらいだろう。

もっと観たい気もするが残りわずかのシーズン、全力で「新井さん」を応援したいと思う。