「亀田・反則指示」「秋山・ヌルヌル」事件、“動画投稿”が不正暴く事例に…TBSは全力で証拠映像を削除し、問題シーンの再放映せず
10月11日に東京放送(TBS)で生中継されたプロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ の「問題動画」が、動画共有サイト「YouTube」などインターネット上で話題を集めている。
問題のシーンはそれ以前にあった11ラウンド開始前のインターバル。青コーナーに集まる 亀田選手陣営の「打ち合わせ」をとらえたこの場面で、専属トレーナーなどから発せられた「金的を狙え」「目にひじを当てろ」などのアドバイスが、反則行為を選手に促しているよう に聞き取れるのだ。
動画で確認できる音声が実際に悪質行為を指示したものであるとするならば、公共の報道 機関たる放送事業者にとって「決定的スクープ」とも呼ぶべき証拠映像である。
「実際、2006年末の格闘技中継において違反行為の決定的瞬間映像(体に違反塗布物を塗っていたシーン) が公開されていないが」と問いかけたところ、「そうした事実は把握していない」と回答した。 また、今回のケースにおける当該シーン公開予定についても「放送事故などのケースに収まるわけではなく、広報部としては把握していない」とした。
そのためか、TBSはネットで公開されているこの動画の削除に全力を挙げているようだ。
ヌルヌル秋山 カーンと対戦
HERO’Sの28日・ソウル大会で11カ月ぶりに無期限出場停止処分が解ける“ヌルヌル男”秋山成勲(32)=フリー=が、06年PRIDEウエルター級GP準優勝のデニス・カーン(30)=カナダ=と対戦することが16日、都内で発表された。
HERO’S実行委員会の谷川貞治・FEG代表取締役(46)は候補として「この階級でFEGが出せる最強の選手(カーン)から、秋山選手を試す意味で弱い、勝てる選手まで5人くらい並べた」が、秋山は世界屈指の強豪であるカーンを選んだという。
秋山は「いちばん強い相手、いちばんイヤな相手を選ぶことが自分に対する試練」と、みそぎの意味を込めた選択だったことを説明。「試合を出来るのがいちばんの喜び。ほっとしています」と話しつつも、表情は終始、硬かった。
谷川氏は「どんな試合をするかで大みそかというのも出てくる」とDynamite!!起用にも前向き。朝青龍、亀田大毅と並ぶ格闘界の3大出場停止男にとって、格闘人生の大きな分岐点になる一戦となりそうだ。