太陽の携帯に
保存されていたものを
載せてみました。
絵本でも描くつもり
だったのかしら?
お話しの内容が
絵にしたら楽しそうだと
思いました。
ブログを読んで
下さっている絵描きさん、
あの子の代わりに
描いていただけないでしょうか?

好評?なのか
わかりませんが

寂しい思いをさせた罰に
ばらしてやるシリーズ
第3回目、まいります。

まさか、ばらされるとは
思っていなかった
でしょうね。


水の中の小さな太陽-2011020117250000.jpg

愛用品?


水の中の小さな太陽-2011020317470001.jpg


ある日、
人間に恋をした猫が
いました。

ずっと 独りぼっちで

冷たい雨の日も
震えて耐えるしかなくて

吹き飛ばされそうな
強い風の日は物陰に隠れて
怯えて生きてきた猫が

ある日、恋をしました。


公園で、お腹をすかせて
今にも倒れそうな猫を
抱き上げてキスをして
くれた人がいました。

その人は、
キスだけでなく
美味しいご飯も
くれました。

毎日、公園に来て、
『猫ちゃん』と
声をかけてくれました。

タッパーに
美味しいご飯を入れて
食べさせてくれました。

抱き締めてもらうたび
やわらかくて
甘い、いい香りがして

この心地好さは
憧れじゃなくて
恋なのだと

気がつくのに

時間はかかりません
でした。

独りぼっちの
夜の公園で

ぽつり

月の灯りに
照らされながら

猫は一心に祈りました。


かみさま、おねがいです

いつも あのひとの
そばにいたいんです

ぼくをにんげんに
してください



毎日、毎日 一生懸命
お祈りしました。

ぼくが ねこだから
こうえんで あのひとが
くるのをまたなくちゃ
ならないんだ………


おねがい かみさま

いつも いっしょに
いたいの

おねがい かみさま

ずっと いっしょに
いたいの
ずっと ずっと
いっしょにいたいの


毎夜、月の光を浴びながら

ほんの少しずつ
耳は小さくなり
しっぽは短くなって
いきました

猫も 自分の変化に
気がつきました。


かみさま ありがとう

ぼくが
ねこでなくなっても
あのひとは
きがついてくれるかな


猫は、
公園に落ちていた
段ボール箱に
いつも あの人が
ご飯を入れてくれた
タッパーをくわえて
入りました。


これなら
ぼくだって
わかってくれるはず


ある日の朝、

いつものように
猫にご飯をあげに
公園に行った「あの人」は
猫ちゃんの姿が
見当たらないので
公園中を捜し回りました。
水の中の小さな太陽-2011020317480000.jpg

猫ちゃん、
どこへ行ったのかしら


公園の中にある
大きな木の下に
段ボール箱があったので
中を覗いてみると

痩せこけた男の子が
愛しそうにタッパーを
抱き締めて丸くなって
眠っていました。


まさか…………。
まさか…………?

でも このタッパーは
私がいつも猫ちゃんに
ご飯を入れる時に
使っていたものだわ


恐る恐る声を
かけてみました。

『猫ちゃんなの?』



とがった耳もしっぽも
無くなった猫は、
あくびをしながら
声の主の顔を見上げて
返事をしました。


にゃん!(ぼくだよ!)


タッパーと一緒に
家にお持ち帰りして
もらった元・猫は
呼び名をつけてもらい、
温かいあの人のもとで
暮らし始めました。

水の中の小さな太陽-2011020317460000.jpg
そして

これはその後のお話し。


元・猫は
うまく人間の言葉を
喋れなかったのに

最近 覚えた言葉を
繰り返すように
なりました。

すき
だいすき
あいしてる


タッパーに顔を近付けて
食べていたのが

ご飯茶碗とお箸で
食べることを覚えました。

今では、一人で
洋服も着られるように
なりました。



ひとつずつ
出来ることが増えていく
元・猫の姿を
目を細めて見守っている
あの人が

いつも傍にいます。



2009年9月作



☆☆☆☆☆☆☆☆
感想をお聞かせ下さいませ。
また、作品をイラスト
又は絵本にして下さる方を
探しております。
描いてみようかな、と
思われた心優しい方が
いらっしゃいましたら
メッセージからご連絡
下さいませ。

宜しくお願い致します。