ひまわりが見た夢 -2ページ目

【無題】183

中華街の中にある有名な
ラーメン店で昼食をとり

たかし君のリストの中から私の
分かる範囲を次から次へ案内する

さすが世はクリスマス…どこも
かしこも人混みで溢れている

私もそうだけど田舎暮らしの
長い熟年夫婦にこの人波は
なかなかコタえるようで…

たかし
「次は~」

神崎母
「ねぇ…ちょっと休まない?」

たかし君のハイテンションぶりに
その場の沈黙が長く続かないのは
私にとっても救いなのだが

たかし
「しょうがねぇなぁ…」

人混みに参ってるのは
おばさんだけじゃない

私は内心『助かった』と思った

ここまでずっと歩き通しで
山下公園を経由しランドマーク
タワーまで来てしまっていた

地下鉄で言うと二駅分の距離

田舎の寒さに比べれば横浜の
気候はだいぶん楽に思える

とは言えここは海沿い
身体はすっかり冷えきってる

たかし
「♪」

若くて代謝も良い
たかし君は別として…

私はランドマーク内を
散策し最初に目についた
喫茶店に決めてしまった

でも下手に歩き回るより
その方がいいとも思った

これ以上疲れさせては
申し訳ない…

店員
「いらっしゃいませ
4名様ですね?ご案内します」

イケメンウェイターさんに
案内されウッド基調のやたらと
落ち着いた雰囲気の店内を
1番奥まで進み4人がけの
テーブルへと通された

店員
「こちらのお席へどうぞ」

隣のテーブルとの間には
インテリアにもなる植え込みで
うまい具合に仕切られ
個室感を演出している

窓はない

神崎母
「(あらやだ…
なんだか高そう)」

千絵
「…!」

背後からわずかに聞こえる声に
ドキッとしたがすでに手遅れ

今さら『お店変えます?』
なんて言えるハズもなく…

店員
「お決まりの頃お伺いします」

たかし
「(うゎかっけ…)」

一礼しスマートに立ち去って
ゆくイケメン店員を終始
もの珍しそうに観察する次男くん

その表情にはジェラシーの
ようなものさえ見え隠れする

千絵
「えっと…じゃあ
あたしこっちに」

4人がけはテーブルを挟み
私から見て奥に壁続きの
ソファー…手前に椅子が2つ

一応…座るのに最も楽と思われる
ソファーをご両親に使ってもらう
つもりで私は手前の椅子に
手をかけようとしたのだが

神崎父
「…」

半歩遅く私の後ろの後ろぐらいに
いたハズのおじさんが先に
手前の椅子を陣取ってしまった

神崎母
「ふぅーやっと座れるわぁ~
歳はとりなくないわねぇ」

ならばとおばさんの定位置も
自ずと限定されてくる

おじさんの隣

早くも椅子の2つが
塞がれてしまった

こうなると現段階で前に
いる私が奥へ行かなければ
後ろにいる人が座れない

たかし
「こんなシャレた店うちの
近所にねぇよな…よっこらしょ」

たかし君が隣に座ることで
私は自然と角へ追いやられた

逆サイドには壁があり
もうこれで逃げ場はない

千絵
「…」

私はおばさんと
向かい合わせになり

おじさんとはこれでますます
言葉を交わすのも至難の技

神崎母
「何にしようかしら…
ねぇお父さん?」

神崎父
「…」

駅からここまで…おじさんは
一言も口を開いていない

神崎母
「ん~?あぁ
コーヒーでいいのね」

メニューも黙って指を差し
おばさんに伝えるだけ

神崎母
「お母さん紅茶に
しようかしら…」

おばさんも楽しんでるような
素振りは見せてくれても…時折
隠れて見せる哀しげな表情が
押さえ込んだ私の感情をかき乱す

たかし
「ココアないの?ココア」

神崎母
「なに子供みたいなこと
言ってんのアンタは」

たかし
「ちっげぇし!俺が
言ってんのは自分で砂糖とか
入れて味調整できる甘くない…」

神崎母
「…千絵ちゃんは決まった?」

たかし
「聞けよっ!」

千絵
「ぁ…あたしは…カフェオレで」

神崎母
「ちょっとーお兄さん」

会話が成立するとすれば
今みたいな当たり障りの
ない話題に私のつたない
観光案内ぐらいなもの

店員
「お決まりですか?」

神崎母
「まずコーヒーと…」

口をついて出る地名…名所…
情景…その1つ1つがあいつとの
思い出の中で培われたもの

店員
「ブレンドになさいますか?
エスプレッソ等もございますが」

神崎母
「あらやだ…
お父さん何がいいの?」

たかし
「田舎モン丸出し
じゃねぇかよ…」

千絵
「…」

きっと両親は…ううん
家族はきっと私を恨んでる

だって

神崎母
「あらやだ…紅茶もこんなに
種類あるの?ミルクとレモンしか
ないと思ってたわ…だーじりん…
オ…オレンジぺ…ぺこ?」

たかし
「勘弁してくれお袋…
恥ずかし過ぎる!」

千絵
「…」

私と出逢わなければ…この
遠く離れた地で一家の長男が
死ぬこともなかったのだから



『息子を死に追いやったのは…
お前だ!』



千絵
「…っ」

神崎母
「アンタはあれだっけ?ココ…」

たかし
「あーーー!じゃなくて…!」

そうだ…結局私は逃げていただけ

悲しみから…全ての苦しみから

神崎父
「おいたかし…うるせぇぞ」

たかし
「!」

神崎母
「…」

今の辛すぎる現実から目を
背け自らも命を捨てることで
楽になりたかっただけなのだ

神崎父
「でけぇ声出してないで
さっさと決めやがれ…」

たかし
「親父…ゎ…わかってらぃ!じゃ
この~カプチーノ…?ってやつ」

でもそんなのは違う…
間違いなんだとあの人が

店員
「…お決まりですか?」

千絵
「ぁはい…私は…」

あの人が私に…教えてくれた

千絵
「お願いします…」

店員
「ただいまお持ち致します」

神崎父
「…」

もう逃げない

続く

☆☆明けまして…全国ツアー☆☆

みなさん明けまして
おめでとうございます♪

ホンっトにご無沙汰
しとりました(´Д `;)


とりあえず生きてます(笑)


そしていつもいつまでも更新を
楽しみに待っていてくれて
ホントにありがとう(*^-^*)

『散々待たせて
ごめんなさい…(泣)』

とうっかり指が滑るところ
でしたが『ごめんね』よりも
『ありがとう』を1回でも多く
言う年にしたいし1回でも
多く言える自分で”いる”

そう思わせてくれる船長と
クルーに…『ありがとう』


そして新年早々やって
くれましたね\(^▽^)/

全国ツアーが決まり今年は
もっともっと船長とクルーの
みんなと逢える年にしたい

てかする!

勝手な今年の抱負ですが
更新の方も合わせて
精進して参りますm(__)m


読者のみなさん閲覧者のみなさん

待たせた分の出来に必ずします

作者が自分で言うのもなんですが
必ずなると確信してます☆

必ずみなさんのもとへ
お届けすることを約束します


私が叶えたい”夢”の為に
今は果てしなく長い遠回りですが
1歩1歩確実に前に進んでいます

だからまずは実家を出て
一人暮らしをすることから
始めました(^-^)v

それまでは栃木クルーでしたが
今は埼玉クルーです♪

この数ヵ月更新が滞っていたのは
引越しやら新生活への準備やら
その他もろもろ重なったのもあり

言い訳になりそうでいや
だったけど…このままじゃ
ラチがあかないと思い
どさくさ紛れに報告です(笑)

今のアパートの部屋を拠点に
今年も”雄活”頑張りまっす☆

ただ!

埼玉クルーとなっても地元愛と
栃木魂は忘れとりませんから
(*´艸`)

そして今年はツアー
スケジュールの中になんと…
『宇都宮文化会館』の名前が
刻まれてるじゃありませんか!

地元民としてこれは行かない
わけにいかんでしょう(・∀・)

ぁ知らない方の為に…『宇都宮』
は栃木県の県庁所在地です♪

しかし『大宮ソニックシティ』
も捨てがたい(笑)


今年の抱負にも言いました通り
今年はもっともっと遊助や
クルーと逢える年にしたい

タイミングや場所
そして”縁”があれば

私の書くお話を楽しみに
待ってくれて今もこれを読んで
くれているあなたにぜひ逢いたい

ここでの繋がりだけじゃない
今は顔も知らないあなたと
目と目を合わせ言葉を交わしたい

これは思いつきじゃありません
このブログを始めた頃からずっと
想っていた小さな夢の1つです

その先駆けとなるか
わかりませんが

努力の甲斐もありなんとか
修学旅行企画に参加
できる事となりました♪

今これを読んでくれていて
『東京・日光コース』に
参加されるクルーがもし
いてくれたらの話ですが

2泊3日の行程の中
『全て』とは言いません

ただどこか1ヵ所でも
1時間でも1瞬でも
この楽しみを共有できたら
とても嬉しく思います(^-^)

なによりクルーのみんなや
ゆーすけが自分の地元に
来て楽しんでくれるのが
たまらなく幸せです♪

ぁ『日光』とは栃木の
観光名所です(=▽=;)

修学旅行…なのに地元(笑)

ちなみにコース番号(?)
は4でした(嬉)

地元の観光名所に
東京経由で行くような…
こんな私に興味を持って
いただけるなら(笑)

コメントやメッセなどどうぞお気軽に♪

たまぁに公式ぐるっぽのスレも
のぞかせてもらってます(´ー`)ノ



2013



今から楽しみでワクワクしてます
o(^-^o)(o^-^)o

           チャラ

【無題】182

千絵
「プレ…えっ?」

シートベルトをしめながら二度見

雄輔
「へへ♪…帰んぞ!」

千絵
「わっ…」

車が急発進する

千絵
「フゥーそか…じゃあ
ゆーすけもだね」

雄輔
「ふぇ?」

千絵
「クリスマスプレゼント
ゆーすけはどんなの
欲しいんだろうな~?」

今は想像もつかないけど
頭の中で思い描いてみる

雄輔
「へっへっ♪まぁ俺のはともかく
お前のは先に聞いとかないとさ」

千絵
「なんで?まだ一月も先なのに」

雄輔
「俺さ…サンタクロースに
逢ってくる」

千絵
「………へ?」

雄輔
「…♪」

笑みを浮かべチラリと
こちらを見やる仕草だけ私に
示し前に向き直ってしまった

千絵
「…」

言葉の意味は
すぐには飲み込めない

でもゆーすけのこと…
決して冗談で言うわけが
ないのはわかっている

千絵
「………いつ?」

雄輔
「…」

私の方を横目に
ちょっと意外そうな反応

千絵
「ん?」

雄輔
「んと…もうすぐ!詳しくは
言えないけど~”本物の”
サンタクロースに逢ってくる
…逢えるんだぜ俺!?」

千絵
「うん」

愛くるしい…サンタさんを
待ちわびてる子供のように

私はそれを愛とおしい
眼差しで見つめる

雄輔
「逢ったらさぁ~聞きたいこと
いっぱいあんだよなぁ~♪」

そんな顔見てたら私への
プレゼントなんかより…

千絵
「うん♪」

私からあなたへ…
してやれる事はないか

雄輔
「やっぱ太って白ヒゲ
生やしてんのかなぁ~…
庭にトナカイとか
いたりすっかなぁ~♪」

そんなことばかりが頭を駆け巡る

雄輔
「ぁ…なんか…俺ばっか
楽しみにしてんじゃん!
千絵はサンタクロースに
逢ったら何聞きたい?」

千絵
「あたし?」

雄輔
「なんかあるだろ?俺が
聞いてきてやるよ♪こんな
チャンスないぞ?お前が今
欲しいもんでもいいけど♪」

千絵
「欲しいもの?あっても
あたし大人だしサンタさんは
くれないと思うよ(笑)」

雄輔
「そぅかもしんない
けどさ(笑)」

千絵
「聞きたい事は…ないかなぁ?
欲しい物だって今は…」

雄輔
「ぇぇ~…」

千絵
「逢いたいサンタさんなら
いるけどね…もう1度だけ」

雄輔
「?」

千絵
「…」

向こうは私の事なんて
覚えてないだろうけど

雄輔
「逢ったことあるの?
そのサンタクロースに前も」

千絵
「うん…去年のクリスマスイブ」

雄輔
「…」

あの時サンタさんが
私にくれた”プレゼント”

千絵
「ゆーすけが逢いに行く
サンタさんは…きっとすごく
遠い所に住んでるんだろうなぁ」

そこにゆーすけが
足を運ぶことの意味

雄輔
「まぁ…しばらくは
会えなくなる…な」

千絵
「だから…」

雄輔
「…」

千絵
「あたし待ってるよ…日本で」

雄輔
「千絵…」

離ればなれになっても怖くない
ゆーすけなら必ず逢えるから

千絵
「…うん♪」

今私にできるのは
笑顔で送り出す事ぐらい

雄輔
「ハハ…あぁ!日本で待ってろよ」

ゆーすけは左手を出し
どちらからともなくハイタッチ

千絵
「アハ♪」

そしたら逢える気が
するから…もう1度

雄輔
「よっし…行くぞ!」



黄色いサンタクロースに



~2009年12月25日~

聖なる一夜が明け私の身体は
どこか”がらんどう”のまま

でも昨日までの精神状態とは
ずいぶん変化が起きて
いるように思う…自分でも

千絵
「…」

こんな騒がしい場所にまで姿を
現せるまでになったのだから

私が立っている場所
”横浜駅”改札

なぜ私がこんな所に
いるのかとゆうと

千絵
「遅いな…」

???
「ぁいた…おーい!」

千絵
「…」

聞き覚えのある声に振り返る
どこか懐かしいような気もする…

やっぱり兄弟は…
どこか似るもんなんだね

たかし
「ごめんごめん!
ホームで迷った(笑)」

千絵
「ううん…そんな
待ってないから」

あいつなら…電車で迷う
なんてことなかったな

たかし
「兄貴なら~電車で迷うなんて
ありえないけどな(笑)」

千絵
「…」

たかし
「!…あぁ~今日はさ!
行きたい場所いっぱいリスト
アップしてきたから!ホラ」

使い古した手帳を取り出したと
思ったらパラパラとめくり私に
それを逆さまで見せながら言う

千絵
「ぁ…うん」

たかし
「”俺ら”ずっと楽しみにしてた
んだぜ?なっ?親父お袋!」

神崎父
「…」

神崎母
「…」

千絵
「…」

ゆうべ…日付の変わる直前
スタジアムから駅までの道のり

1本の電話



【回想】

たかし
「明日親父とお袋横浜に連れて
きたいんだ!明日時間ある?
できたら案内してほしいんだ」

千絵
『そんな…急に言われても』

たかし
「頼むよ!親父もお袋も
クリスマスだってのに
2人して塞ぎ込んでるから
なんとか無理やりにでも
外連れ出さないとさ!」

千絵
『それは…』

たかし
「俺が案内しようにも
横浜の街はわかんねぇし…
今日やっと2人とも説得
したんだけどさぁ~他に
頼める人いないんだよー」

千絵
『…』

たかし
「…なんとか出て
これないかな?」

千絵
『…わかった』

たかし
「!…ホント?」

千絵
『けどあたしもそんな横浜
探索してるわけじゃないから
どこをどう案内したらいいか…』

たかし
「いいっていいって!
じゃあ明日…11:00に
横浜駅でどぉ!?」

千絵
『…いいよ』

たかし
「よしっ!」





たかし
「せっかく今から千絵さんに
横浜を案内してもらうのに
いつまで黙ってんだよ~」

神崎父
「…」

おじさんは地面に視線を
落としたまま押し黙っている

神崎母
「…」

おばさんも私の事は見て
くれているようだが言葉を
探しているようにも思える

千絵
「…」

2人の様子を足して合わせた
ような私の今の姿がそれだ

どんな言葉を発すれば
いいのかわからずまともに
目を合わす事も叶わない

千絵
「…」

でも次男であるたかし君が
自分なりに必死で両親を
元気づけようとしている

私にまで気を遣ってくれて…
そんな孝行息子の気持ちも
無下にはしたくない

千絵
「ご無沙汰…していますっ…!」

先に沈黙を破ったのは
私の方だった

神崎母
「…!」

神崎父
「…」

おじさんとおばさん相手に
こんなにまで緊張する
挨拶は初めてだった…

今私にできる精一杯の
ところまで深々と頭を下げる

単なる挨拶だけじゃない
簡単に頭は上げられない…

千絵
「…」

神崎母
「…今日はよろしくね
…千絵ちゃん」

千絵
「…!」

おばさんの声に恐る恐る
ゆっくりと顔を上げていく

神崎母
「…」

笑みを浮かべながら優しい
眼差しを向けていた…でも
その顔は少し痩せたように思う

神崎父
「…」

おじさんも…なんだか
以前より背中が丸く
なっているような気がする

たかし
「…よぉし!じゃあ
まずは中華街で飯食おう!
どうやって行けばいい!?」

千絵
「ぁ…んと…中華街行くなら
”みなとみらい線”で」

私が先導し地下鉄の
ホームへ向けて歩き出す

たかし
「行こう行こう!…ホラ親父
ダラダラ歩くなってーお袋も!」

不自然なぐらいに明るい
ハイテンションを見せるたかし君

でもきっと今この場においては
次男坊の存在が何よりも頼もしい

千絵
「大丈夫だよ電車すぐ来るから」

逃げちゃいけない…家族の
悲しみは私が全部受け止める

それが…私の罰

続く