音楽学習者がよくレッスン等で、「そこの和音が・・」とか「そこの和声進行が・・」という説明を受けることがあるだろう。和声の学習には二つのアプローチの方法があります。

作曲を専門とする学習者はいわゆる書式修練(エクリチュールという)として実際に楽譜に書いてみることを中心に学ぶのです。

演奏を専門とする学習者がレッスンに臨む際には、主として和音の構成とその意味を学ぶ「和声分析」というアプローチを体験することが多くあります。

実はこの「和声分析」というものを使用しながらレッスンでは様々な音楽の状態や姿について説明していくのですから、まずは「和音の種類」、「和音の働き」「和音の進行の特徴」と和音の重なりの状態についてよく学んでおく必要があります。

そして、その「和音進行の様子」が音楽の特徴を浮き彫りにしていくのですが、それは「リズム」と「旋律」を伴いながら魅力的響きを作っているのであります。

音楽のレッスンを受けるものは、この魅力的響きを捉えながら練習した技術を持って「表現」に至る。その表現の完成の喜びを得た時に、初めてレッスンの成果が現れたということになるのです。レッスンに通った意味があるのです。

学習者はまず「和声」について関心を抱き、「響き」に対する興味を持ち、「その響きが美しい」と感じられるように、「技術の修練」すなわち練習をしていくことが大切です。

そして、「レッスンの成果」を自覚することになり、音楽表現の喜びを知ることになるのであります。

「音楽教室の発表会」というのはそのレッスンの成果の披露の場であり、皆さんにその学習成果を認めてもらう良い機会であり、自分が音楽を学んだ「成長の証」を披露する喜びに通じます。

音楽というのはみんなに聞いてもらって初めてその価値が認められるのです。しかしよく練習しないで舞台に臨めば、とんでもない結果になって立ち往生したりします。

まずはよく練習することです。普段の練習が何より大切なのです。

各生徒さんは、それが「音楽レッスン」であることをよく知っておきましょう・・。