私が新卒で入社したベンチャー企業の社長のお話。

社長は、会社に遅刻しがちだった。

NHKの朝ドラを見てるからだ。

社長は頻繁に遅刻をする自分を戒めるため、会社に新たなルールを作った。社長が遅刻したら、2000円ペナルティを支払う、というものだ。自分だけが、支払うのも納得行かなかったのか、社員にも、遅刻した場合100円のペナルティを課した。
貯まったお金は、社員定期的な飲み会に使う費用となる。

元々遅刻する社員はほぼいなかったので、社長が自分のためだけに作ったルールだ。

だが、残念ながら2000円のペナルティでは、社長の遅刻癖は一切治らなかった。

そして、ペナルティは5,000円に加算されることになった。

さすがに1遅刻に5000円はきついだろう。
誰もがそう思っていた翌日の朝、定時の鐘が鳴った。

鐘が鳴って数秒たったタイミングで、社長が慌てて登場した。

「ハァ、ハァ…ギリギリセーフだよなぁ?!」

社長‥必死になるなよ。
皆が思った。

「遅刻です」

秘書が冷たく言い放った。

「くそぉおー、今日は行けると思ったんだけどなぁ」

そう言って社長は、財布から2000円を取り出した。