海外子会社の数が多く、連結売上高の海外比率が高いような会社は大手をおすすめする(中堅を選んでも、進出先の事務所と業務提携しており、きちんと海外対応してくれれば問題ない)。国内の売上比率が高く、海外にあったとしても近場のアジアに少し進出している位であれば、中堅をおすすめする。
ここでは大手というのを、従業員数千人規模の監査法人、中堅というのを従業員100人~200人規模の監査法人とする。
●大手の良い点
ブランド力。一般的な認知度はほとんどない監査法人であるが、マネジメント層にもなると大手監査法人の名前くらいはは認知されており、信頼されやすい。
海外対応。上場企業の多くは海外に子会社を有している。大手は、グローバルファームのメンバーに加入しており、日本企業が進出している国の大半には、提携している事務所を有しており、情報の共有が可能となる。また、監査法人自体もグローバル対応に力を注いでいる。
●大手の悪い点
監査ツールに基づいた形式的な監査になりがちで、時間がかかる。監査品質を統一の名目のもと、海外の提携ファームが利用している監査ツールを導入している。結果、監査人は監査ツールの指示に従うことに注力し、考えることを辞め、形式的な監査(企業の顔を見ずにPCの画面に向かうばかりの監査)になりがちである。監査ツールの指示に従って監査をしないと、監査が完了しないため、結果形式的な作業が増え、監査時間が増加するのである。
報酬が高め。上記のとおり監査時間が増加傾向にあり、かつ間接部門のコストも大きいため、監査報酬が高めになる。
●中堅に関しては上記であげた大手の良い点、悪い点の逆だと考えれば良い。
大手・中堅ともに実際作業する会計士自体の資質には大きな差が無いと思われる。大手だろうと中堅だろうと一定数ダメな会計士は存在するし、信頼に値する会計士も少ないが存在する。
ただ、○○が多い監査法人(監査チーム)はいまいちなことが多い。特に他に自分の本業を持ちながら、片手間にこづかい稼ぎをしている会計士は、責任感がなく、困りごとがあっても機動的に動いてくれない。
監査法人変更を少しでも検討していれば、気軽にご連絡ください。監査人変更の際、ほんとにちょっとした工夫で、手間を大きく減らしたり、コストを削減したりできます!何かしらのお役には立てると思います。