もはや自分で道を切り開く時代となった。
しかし、言うは易く行うは難い。羅針盤が必要となる。
その羅針盤となりうるのが、ドラッカーだ。
ドラッカーは、社会的な存在としての人に関心を持つ。
だから社会とその発展に関心を持つ。
社会の機能のほとんどが、異なる專門知識を持つ複数の人たちの組織内の協業によって果たされるようになり、しかも働く人のほとんどが組織において働くという組織社会では、
文明の帰趨と人の幸せは、それらの組織がいかにマネジメントされるかにかかっている。
ドラッカーはマネジメントを発明したマネジメントの父と呼ばれるが、その通底には組織を通じてどうすれば人は幸せになれるかという問題意識が常にある。だから、これは自分のために書いてくれているのではないかと思える文章がたくさんある。答えは教えてくれないが、問題を自分で見つけ、自分で答え、自分で行動することを助けてくれる。
本書は、ドラッカーの著作から、特に羅針盤的な言葉を抽出し、一冊にしたものだ。
たとえば。
「選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、正確には、何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである。この問いは就職選択上の問題に見えながら、実は自らの実存に関わる問題である。」
「私は、成果をあげる人のタイプなどというものは存在しないことに、かなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人は、気質と能力、行動と方法、性格と知識と関心など、あらゆることに千差万別だった。共通点は、なすべきことをなす能力だけだった。」
「自らの成長のためには、自らに適した組織において、自らに適した仕事に就かなければならない。そこで問題になるのは、自らの得るべき所はどこかどこかである。自らがベストを尽くせるのはどこかである。自らがベストを尽くせるのはいかなる環境かを知らなければならない。」「自らが所を得ていないとき、あるいは組織が腐っているときには、辞めることが正しい選択である。出世は対した問題ではない。」
この本を手がかりに、興味がわいたらドラッカーのほかの著作を読んでみるのもおすすめです。
ドラッカー 時代を超える言葉―洞察力を鍛える160の英知/ダイヤモンド社

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