元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣の「世界一危険な国での挑戦」 -582ページ目
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ブログ移動しました!!& 北京五輪サッカー第2戦 <ホンジュラスVSカメルーン>


こんにちは!Yojiです!にひひ ホンジュラスに初めて上陸した「2005年」から今日までの「3年間」、「Windows Live」のブログをずっと続けてきましたが、今日から、「アメブロ」の方でブログを書いていきたいと思います!

 

これまで「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→?」と世界各国を渡り歩き飛行機、「サッカー選手」として活動を続けてきました。その詳しい活動内容はWindows Liveのブログ…


★★★26歳からのプロサッカー人生!不可能を『可能』にするブログ★★★


…の方をぜひご参照下さい!目

 


さて、今日は前回ブログ…


北京オリンピック開幕セレモニー!全てはホンジュラスのために… 」(Windows Live


…の続きです。

 

 

<2008年8月10日(日) 北京五輪サッカー第2戦「ホンジュラスVSカメルーン」>


<ホンジュラスVSカメルーン>チケット!


3日前の初戦、イタリア戦 を「0-3」で落としたホンジュラス…。しかし、この組(イタリア、ホンジュラス、カメルーン、韓国)ではイタリアが最強と見られ、他のどのチームもイタリアに勝つ事は困難と想像されます。…ならば、イタリア戦の敗北も、あまり悲観する必要はありません。しかも「不運な2つのPK」で失点した以外は、イタリアと互角の戦いを見せていました。

 

カメルーンは、「2000年シドニー五輪」の「王者」です。もちろん、簡単に勝てる相手ではありません。…しかし、初戦は韓国相手に「1-1」と引き分けており、韓国、カメルーン共に現在「勝ち点1」…。この日もしホンジュラスが勝てば、「グループ2位」に浮上する可能性がありました。

 

「ホンジュラスならやれる!」

 

高まる期待…。僕は、かつて共に汗を流した「アミーゴ」たちを信じていました。


発かましちゃれ、ホンジュラス!世界を驚かせるんじゃ!グー



 ※ホンジュラスの記者たちと!チョキ


ホンジュラスのカメラマンと!



 ※アミーゴ、エミール・マルティネス の息子(右)や他の選手の息子も応援!ラブラブ!


選手の子供も応援!



※選手ついに入場!!走る人


国歌斉唱!



※ホンジュラス国旗!!


ホンジュラス国旗

 


 ※国歌斉唱!ん~…。やはり何度、聞いてもジ~ンときます…。かお

ホンジュラス国歌斉唱!



※円陣!!…しかし審判から「早くしろ!」とせかされ、「もうちょっと待って…」と困惑するホンジュラス代表選手たち…。円陣くらい、ゆっくりさせてやれい!!プンプン


試合前の円陣!


  

試合は開始早々から、ホンジュラスが主導権を握ります。


やはり戦前の予想通り、カメルーンは確かに「フィジカル」には長けていましたが、「技術」はホンジュラスに「一日の長」がありました。巧みなパス回しでカメルーンを圧倒!チャンスを大量に作ります!グッド!


アミーゴのエミール・マルティネスはもちろんスタメン・フル出場!


アミーゴ、エミール・マルティネス!



ホンジュラスの魅力溢れるサッカーに引き付けられたのか、スタジアムを埋め尽くした大半の観客から、「ホンジュラス!」の大合唱が起こります。クラッカー 経済的にも貧しい、世界の中で小国に過ぎない「ホンジュラス」が、こうして他国の人々に受け入れられ温かい声援を送られている…。本当に嬉しくて、涙が出そうになりました。観客のみんな、本当にありがとう!!(涙)

 

しかし、ここで「決定力不足」が出て、得点できない…。特に初戦で「PK失敗」したオーバーエイジのFWカルロス・パボンが大ブレーキで、チャンスに絡む事さえできない…。しまいには後半、シュートを放った際に肉離れ(?)を起こして負傷退場…。本来、「エース」となるべき存在の絶不調が、最後の最後まで重くのしかかる事となりました。

 

後半はカメルーンも徐々に盛り返し、持ち味の「フィジカル」でチャンスを作り始めました。特にセットプレーからのヘディングは、ホンジュラスにとって脅威となりました。それでも、GKケビン・エルナンデスの好セーブで、ゴールを割らせません!メラメラ

 

 

「0-0」のまま、刻一刻と時間は流れていきます。後半も残り僅か…。


このまま試合終了か??


ここで1点取れれば勝てる…。


勝てば「グループ2位」に立てる…。


まだその可能性はある…。


ホンジュラスならやれる…。

 


 

そう思った矢先でした。



 

 

ズドンッ!!!!!爆弾


 

 

およそ30mはあろうかという長距離から放たれた1本のロングシュートが、地を這いながらゴールに突き刺さりました。


観客の誰もが意表を突かれ、僕も一瞬、何が起こったのか分かりませんでした。




素晴らしいゴール…。

 


 

 

 

 

 

しかしそれは、残念ながら「ホンジュラス」のものではありませんでした。

 

 

カメルーン先制。

 

 

そして間もなく、試合終了…。


ホンジュラス、「0-1」で第2戦も落とし、「決勝トーナメント進出」が消滅…。



※うなだれるホンジュラスベンチ…。


敗戦後うなだれるホンジュラスベンチ

 

 

※ピッチに倒れこむGKケビン・エルナンデス。そして、そこに近寄るヘンドリー・トーマス(キャプテン)。一番、見たくなかった光景が現実となってしまいました…。


予選敗退決定



キャプテン、ヘンドリー・トーマスが負傷してピッチの外に治療のために出て、1人少ない10人の時に決められた失点でした…。トーマスは失点直前に治療が終わり、ピッチに入る合図を審判に送っていましたが、残念ながらこの審判は気付かず…。


本当に「ちょっとした事」なんですが…。魅力溢れるサッカーを展開していただけに、非常に残念ですし、結果には大変、失望しました。しかし、これが現時点での、ホンジュラス五輪代表の「実力」なのかもしれません。

 

 

第2戦、もう1つの試合は、イタリアが韓国に「3-0」と圧勝…。


つまりこの日もしホンジュラスがカメルーンに勝っていれば、当初の予想通りホンジュラスが「グループ2位」に立つ事ができていたのです。カメルーンには勝つチャンスが充分あったし、何よりホンジュラスの方がずっと魅力的なサッカーをしていただけに、この結果は、本当の本当に悔しかったです!!ぎーっ!!叫び

 

 

 

こうして、ホンジュラスの北京五輪は、1試合(韓国戦)を残し「グループリーグ敗退」という結果に終わってしまいました。



実はこの試合の前日…。


ホンジュラス五輪代表の宿舎を訪れ(「北京五輪オフィシャルIDカード 」が無いので中には入れない)、ホンジュラスサッカー協会の役員と交流しました。その際、横にはホンジュラス五輪代表の専属通訳(中国人)が帯同していたのですが、彼は本当に簡単なスペイン語さえも理解できていませんでした。

 

例えば、「ここは人が多いから、もう少し前へ車を止めてくれ」とホンジュラスサッカー協会の役員が通訳に伝えますが、通訳はこれさえも聞き取れず混乱…。その横でホンジュラスサッカー協会の役員が苛立ち「もういい!」と少し怒る光景を目の当たりにしました。

 

…これは、本当の本当にもどかしかったです!!!「ホンジュラスの北京五輪での成功を手助けし、恩返しする 」ために「この国」より「人生最大の決断 」をして中国入りしているにも関わらず、「北京五輪オフィシャルIDカード」が無いため全く彼らの力になる事ができない…。そして、ホンジュラス五輪代表の専属通訳はほとんどその役目を果たせておらず、異国の地で選手やコーチ、スタッフ一同はコミュニケーションに困り、いろいろストレスが溜まる生活を余儀なくされている事は、容易に想像できました。

 

「せめて、俺が彼らの力になれていれば、ホンジュラスはもっと良い結果が出せたんじゃないか?出せなかったにしても、何とか彼らの身の回りの負担を少しでも減らし、プレーに集中できる環境を作ってあげたかった…」


 

とにかく「悔しい」…。その一言でした。


 

 

しかし、まだあと1試合(韓国戦)が残されています。確かにもう「予選敗退」は決まってしまいましたが、世界に「ホンジュラスのサッカー」をアピールするためには、何としても最後は勝って、有終の美を飾って欲しい…。

 

 

しかも、「韓国」は日本と同じアジアの国で、親友の安英学 も「Kリーグ」でプレーしており、ここでホンジュラスが良いプレーを見せれば、アジアの中でも大きなアピールになる…。身近な人間にも、ホンジュラスの「魅力」が伝わる…。そう考えると、これは決して「消化試合」とは言えず、むしろホンジュラスにとっては凄く重要な試合なのです。

 

カメルーン戦の翌日。


秦皇」より、最後の試合「韓国戦」の試合会場、「上海」へ移動する事となりました。


 

 

そこで、「奇跡」としか言いようがない経験をする事となるのでした…。


 

 

つづく パー


 

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