あの後すぐ、トイレに起きてきたオットに見つかりあっさり寝床へ
強制送還されてしまった
眠たくないのに、オットが独りぼっちの私に気づいてくれて嬉しいと
心のどこかで安心してしまう


涼をとるため、体温の高い少し湿った掌と足の裏を
私の二の腕とふくらはぎにぴったりくっつけて
眠るオットは木にしがみついたコアラに少し似ている
出来るだけ、私の身体が冷たくなって

オットとひとつになれればイイのにと願う


江國香織の小説で、仕事から家に帰った夫が
夫の帰りを待ちわびていない妻の姿にほっとするという描写が
あったけれど、オットが最寄駅から帰るコールをした途端
気になって何度も玄関を見に行ってしまう自分が嫌い
いつかオットに重い女だと負担になるのが怖い

やらなければいけないことは、沢山あるはずなのに
私はといえば、一日中オットの事で心の中をいっぱいにして過ごす


専業主婦だから経済的には仕方ないとしても、精神的までどっぷり
オットに依存するのは如何なものか
このままではいけないと思ってはみるものの
今更どうすればいいのか、よくわからない

大体、床についてまぶたを閉じるやいなや数十秒で眠りが訪れ
いったん眠ってしまえば、多少の物音にもびくともしない得なタイプ

であるはずなのに、ごく稀に敢然とした不安から目がそらせず
頭が冴え冴えとして眠れない夜がある、どうやら今夜がそうらしい


しばらく、ベランダから見える黄色い月をぼんやり眺めていたが
段々飽きてきたので、出来るだけ物音を立てないように注意しながら
布団を抜け出す、涼しい風が吹いていて気持ちがいい
眠らなくてはと思えば憂鬱だけれど
一日くらい寝なくても大したことないと思いきってしまえば
意外と気楽に過ごすことができる


遠くで聞こえる甲高い鳥の鳴き声、自動車やバイクの走る音
家の中が静かな分、窓の外から様々な音が入ってくる
私の知らない夜の世界に耳をすませながら
これまでのことと、これからのことを考える
考えたって仕方がないのに、考えずにいられない

生理前のせいで、深い井戸の底にいるような気分

もう何度も経験しているはずなのに

毎回、もう二度と明るい世界には這い上がる事が出来ない錯覚に

襲われる。当たり前だけどツライ


誰でもイイから優しくしてほしいと願うけれど

中途半端な優しさは、私をひどく疲労させる

そして、人の好意をを中途半端と斬って捨てる自分にまたうんざり

何も考えてはいけない、ただ何も気づかないフリをする

そうすれば、きっとまたダイジョーブだから


今までの文章を全部消してしまった

特別理由はない、ただ他の人のブログを除いているうちに

もっと読みやすいブログにしたいと欲が出てきた


そういえば昔から日記帳やお小遣い帳を破り捨てて

何度も何度も最初の一ページからやり直していた変な子供だったな