あの後すぐ、トイレに起きてきたオットに見つかりあっさり寝床へ
強制送還されてしまった
眠たくないのに、オットが独りぼっちの私に気づいてくれて嬉しいと
心のどこかで安心してしまう
涼をとるため、体温の高い少し湿った掌と足の裏を
私の二の腕とふくらはぎにぴったりくっつけて
眠るオットは木にしがみついたコアラに少し似ている
出来るだけ、私の身体が冷たくなって
オットとひとつになれればイイのにと願う
江國香織の小説で、仕事から家に帰った夫が
夫の帰りを待ちわびていない妻の姿にほっとするという描写が
あったけれど、オットが最寄駅から帰るコールをした途端
気になって何度も玄関を見に行ってしまう自分が嫌い
いつかオットに重い女だと負担になるのが怖い
やらなければいけないことは、沢山あるはずなのに
私はといえば、一日中オットの事で心の中をいっぱいにして過ごす
専業主婦だから経済的には仕方ないとしても、精神的までどっぷり
オットに依存するのは如何なものか
このままではいけないと思ってはみるものの
今更どうすればいいのか、よくわからない